OM SYSTEM「ED 40-150mm F4.0 PRO」はトップクラスの解像力

PCMagに、OM SYSTEMのコンパクトなF4通しの望遠ズーム「ED 40-150mm F4.0 PRO」のレビューが掲載されています。

OM System M.Zuiko Digital ED 40-150mm F4.0 Pro Review

  • 40-150mm F4はフルサイズ換算で80-300mmのレンズであることを考えると、非常にコンパクトだ。沈胴構造を採用しているので、使用時にはズームリングを回してレンズを伸ばさなければならず、伸ばした状態では1.2インチ大きくなる。しかし、インナーズームなのでズーミングで大きさは変わらない。
  • 以前にレビューした40-150mm F2.8 PROは当時は傑出したレンズで、現在も販売されているが、屋内や夜の照明下での撮影ならこちらのレンズが良い選択肢となるだろう。しかし、このレンズは価格が高いだけでなく、大きく重い。また、40-150mm F4とはフォーカスクラッチの有無と、テレコンが使用可能という違いもある。
  • 40-150mm F4の鏡筒は外装、ズームリング、フォーカスリングは全て金属製(内側の鏡筒はポリカーボネート)で、造りはトップクラスだ。

  • AFは瞬時に合焦するわけではないが速く、若干逡巡してからピントが合う。このわずかな迷いは、実写で写真を取るチャンスを逃すようなものではないが、しかし、これはOM-1との組合あわせでAF追従で25コマ/秒に制限されることを意味する。
  • AFの作動音はほとんどしないので、ビデオフラファーも安心して使える。このレンズはフォーカスブリージングが少ないが、フォーカスリングがノンリニアなのが残念だ。
  • 手ブレ補正は搭載されていないが、OM-1との組み合わせでは150mmで1/8秒でシャープな画像が得られ、1/4秒でも何枚か良好な画像が得られているので、大きな心配はない。

  • 最短撮影距離は27.6インチ、最大撮影場率は1:2.4と十分な近接性能だが、近距離ではAFが迷うことがある。
  • スタジオの解像力テストでは、40mmで2900本、100mmと150mmで2700本と2000万画素センサーのテストとしてはトップクラスの解像力だ。このレンズは開放からシャープで、F11まで画質が低下することなく快適に使用できる。
  • 糸巻き型の歪曲が見られることがあるかもしれないが、これはLitghroomの補正プロファイルで簡単に除去できる。
  • ボケは周辺部に口径食の影響が見られるが、後ボケは滑らかで玉ボケもほぼ円形で良い仕事をしている。

  • 40-150mm F4 PROはm4/3システムに加わったよく考えられたレンズで、望遠ズームとしては、まさにゴルディロックス(ちょうど良い)と呼ぶにふさわしいレンズと言えるだろう。このレンズは丈夫で軽量なので、屋外での使用に最適だ。
  • 良い点:シャープな光学系、静かなAF、小型の沈胴設計、IP53の防水、フォーカスブリージングが見られない。
  • 悪い点:フォーカスクラッチとフォーカスリミッターが無い、テレコン非対応、手ブレ補正がIBIS頼み。

 

40-150mm F4 PROは軽量コンパクトですが光学性能は優秀で、手軽に使える高性能レンズに仕上がっているという印象です。防水性能の高さもポイントが高いですね。

ウィークポイントとしては、他のレビュー同様にフォーカスクラッチが無いことと、テレコン非対応が挙げられていますが、最新のPROレンズにもかかわらずOM-1の50コマ/秒の連写に非対応なのも少々残念な点ですね。