Venus Optics「LAOWA 20mm F4 Zero-D shift」は最大シフト時でも非常に優れた画質

DigitalCameraWorldに、Venus Opticsの新しいティルトシフトレンズ「LAOWA 20mm F4 Zero-D shift」の初期レビューが掲載されています。

Hands on: Laowa 20mm f/4 Zero-D Shift review

  • このレンズは、キヤノンのTS-EレンズやニコンのPC-Eレンズのようなパースペクティブコントロールレンズだが、価格はおよそ半額だ。
  • シフト機能を使うと、建築物の撮影で高いビルの上部がすぼまないように写したり、カメラが写らないように正面から鏡を撮影する、パララックス誤差のないパノラマ撮影をすることなどが可能だ。
  • LAOWAのこのレンズにはティルト機能は搭載されていない。
  • このレンズはマニュアルレンズで電子接点も搭載されていないが、シフト撮影はいずれにしろ手作業なので、特に問題はないだろう。
  • 最短撮影距離は0.25mと短いので、被写体に近づいて遠近感を強調した撮影も可能だ。
  • シフトレンズの中には1軸(1方向)にしかシフトできないレンズもあるが、このレンズは2軸(上下左右)のシフトが可能で、15度刻みで360度回転させることができる。

  • 鏡筒は防塵防滴ではないが、大部分が金属製で頑丈な造りに感じる。シフトレンズは取り扱いが難しいが、LAOWAのレンズは極めてシンプルな操作を実現している。
  • フォーカスリングはとても滑らかに動き、非常に正確なピント合わせが可能だ。絞りリングはクリックがあり、同様に滑らかに動く。
  • 画質は非常に印象的で、実写テストでは画面全域で解像力は非常に良好で、色収差、ゴースト・フレアもとても良く抑えられている。イメージサークルの周辺部を使用する最大シフト時でも、光学性能は非常に良好に維持されている。
  • 歪曲は15mm F4.5 Zero-Dほどのディストーションフリーではないが、極めて小さなタル型で、後処理で簡単に補正できる。

  • このレンズのシフト機能は実に良く機能し、比較的簡単に素晴らしい結果が得られる。巧みな鏡筒の設計と、優れた機械的な実装により、シフト機能は非常に使いやすいものになっている。価格も比較的手頃だ。
  • 良い点:幅広いマウントに対応する、簡単に使用できる寛大なシフト機能、360度フルに回転する。
  • 悪い点:電子接点非搭載、防塵防滴ではない。

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LAOWAの新しいシフトレンズは比較的安い価格にもかかわらず、機械的な面でも光学性能の面でも非常に良く出来ているようですね。シフトの量も大きく、最大シフト時の画質も問題ないということなので、建築などで本格的な撮影ができそうです。シフトだけ必要でティルトは使わないという方には、非常にリーズナブルで良い選択肢になりそうですね。