キヤノンがAPS-C用の大口径広角・標準レンズ群の実施例を含む、収差が少なく高速なフォーカシングを行うための技術に関する特許を取得しています。
- 特許権者:キヤノン株式会社
特許:7058981
公開番号:P2019090990
出願番号:P 2017221564
登録日:2022-04-15
発行日:2022-04-25
発明の名称: 光学系及びそれを有する撮像装置 - 撮像装置に用いられる撮像光学系にはレンズ全長が短く、小型で高い光学性能を有し、しかも自動焦点検出手段を有すること等が求められている。そしてオートフォーカスに際しては迅速にフォーカスができることが強く要望されている。
- 一般に、フォーカスレンズ群を小型軽量にするためには、フォーカスレンズ群の構成レンズ枚数を少なくすれば良い。しかしながら、単にフォーカスレンズ群の構成レンズ枚数を少なくすると、フォーカシングに際しての収差変動が大きくなってくる。特に、Fナンバーの小さい、いわゆる大口径比の光学系では、フォーカスレンズ群を通る軸上光線の入射高さも高くなるため、更に収差変動が大きくなる。
- 本発明は、フォーカシングに際しての収差変動が少なく、全物体距離にわたり高い光学性能を有し、しかもフォーカシングを高速に行うことが容易な光学系の提供を目的とする。
- 実施例1(28mm F1.4)
焦点距離 29.19
Fナンバー 1.44
半画角(度) 25.08
像高 13.66
レンズ全長 79.96
バックフォーカス 20.41
- 実施例2(35mm F1.4)
焦点距離 34.99
Fナンバー 1.44
半画角(度) 21.33
像高 13.66
レンズ全長 79.65
バックフォーカス 15.80
- 実施例3(24mm F1.4)
焦点距離 24.51
Fナンバー 1.44
半画角(度) 29.13
像高 13.66
レンズ全長 80.00
バックフォーカス 22.75
キヤノンがAPS-Cミラーレス用の大口径広角・標準単焦点レンズの実施例を含む特許を取得していますが、この実施例のレンズが、EF-M用を想定したものなのかRF用を想定したものなのか、気になるところです。
EF-MマウントではEF-M32mm F1.4が既に存在するので、焦点距離の近い28mmや35mmが製品化される可能性は少ないような気がします。RFマウントのAPS-C機も噂されているので、ことによるとRFマウント用でしょうか。
巻貝
今さらEF-Mの新レンズはでてこないと思うので、製品化するならRF-Sでは?
rocky
Canonは以前、RF-Sレンズを出さないって言っていたように記憶していますから、フルサイズでも使えるAPS-c機対応レンズでしょうか。いや、RF-S専用レンズでも全然良いんです。ぜひAPS-c中級機と共に出して欲しいものです。
ヒロし
3本とも8枚目と9枚目の貼り合わせ面の周辺が平面になっていますね。あまり見かけない形だと思いますが、どんな効果があるんでしょうか?次の記事の200mm F2でも使ってあります。
秋
キヤノンはaps-cのRシリーズを出しても、レンズ(特に単焦点)はフルサイズと共用なのでは?とおもいます。19mmもそのつもりで作ったと思っています。
もし敢えてaps-cの像高で設計するなら、それはシネマRF機用と予想します。
いがぐり
> 8枚目と9枚目の貼り合わせ面の周辺が平面
レンズの後ろ側の凸面がかなり急なので、端まで球面にすると凸レンズ側面の部分が消滅するか薄くなりすぎて固定時に困るからだと思われます。
わざと端は削り残して枠に固定するために使用しているのでしょう。
ヒロし
周辺が平面になっている凸面て、いわゆる”お皿“による研削・研磨はむずかしそうです。なにか新しい技術でしょうか?単なるモールド?