富士フイルム「GF35-70mmF4-5.6 WR」は中判カメラを身近なものにする素晴らしいキットレンズ

ThePhoblographerに、富士フイルムのGFXシリーズ用の安価な標準ズーム「GF35-70mmF4-5.6 WR」のレビューが掲載されています。

The Best Value in Medium Format? Fujifilm 35-70mm F4.5-5.6 Review

  • GF35-70mmF4-5.6は、重さ1ポンド未満の沈胴式のコンパクトなレンズで手に馴染む。まず最初に気が付いたのは絞りリングがないことだ。
  • このレンズは防塵防滴で、山で嵐(雪交じりの激しい雨)にあったときに、晴れている時と同じように動作し素晴らしい仕事をした。
  • 中判用レンズの常としてAFは少々遅く、非常に速く動く被写体には対応できないが、猫が少し落ち着いて動いているときには対応できる。AF-Cの追従はできるが、AF-Sと測距点1点のAFの時よりもフォーカスミスが多かった。AFは暴れている猫には追従できない。スポーツの撮影は少々厳しいが不可能ではない。
  • このレンズはデジタル一眼に慣れている人なら簡単に使えるが、富士フイルムのカメラに慣れている人は絞りリングが無いのを寂しいと思うだろう。

  • 画質はコントラストが高くシャープだが、開放では周辺部がソフトになる。F6.4に絞れば一番四隅の部分を除く、画面の大部分がシャープになる。発色は富士フイルムのレンズに期待した通りの美しさだ。また、ボケを重視した構図を選べばきちんとしたボケを得ることもできる。
  • 青色は、他メーカーのレンズでは彩度が高くなりすぎて誤ったロイヤルブルーになってしまうことがあるが、このレンズは青色を上手く表現している点も評価できる。
  • 歪曲とハイライトの色収差は見られるが、これは後処理で改善できる。このレンズはクリエイティブなフレアや光芒は得られない。

  • これはGFX50SIIを補完する素晴らしいレンズで、富士フイルムはこのキットレンズで中判カメラをより身近なものにするという素晴らしい仕事をした。しかし、この試みは評価するが、富士フイルムにはもっと明るいGFXのレンズの開発に時間をかけて欲しいと思う。
  • GF35-70mmは軽量コンパクトで一日中撮影しても快適だ。シャープで富士フイルムらしい華やかな色の画像が得られ、後処理の必要性が少ない。中判カメラを始めたいのなら、GFX50SIIとこのレンズのキットは素晴らしい投資だ。

  • 良い点:レンズキットなら実質500ドル以下で入手可能、防塵防滴、富士フィルムのカラーサイエンスに基づく発色は期待を裏切らない、見事な画質、キットレンズとして素晴らしい。
  • 悪い点:絞りリングが無いのが残念、明るいレンズではない、光芒や大きな光条がでない、歪曲や色収差が最小限なのは後処理によるもの。

 

GF35-70mmF4-5.6は中判用としては非常に安価で小型軽量なレンズですが、描写性能はとてもしっかりしているので、大いに活躍してくれそうなレンズですね。安価なレンズにもかかわらず防塵防滴が省略されていないのもポイントが高いです。これからGFX50SIIを購入するなら、キットで買っておけば後悔することはまずなさそうですね。