富士フイルムのIBIS搭載センサーを強制冷却する技術の特許

富士フイルムがボディ内手ブレ補正を搭載したセンサーを冷却ファンとヒートシンクで冷却する技術の特許を出願しています。

IP Force

  • 出願人:富士フイルム株式会社
    公開番号:P2022055674
    出願番号:P 2020163229
    公開日:2022-04-08
    発明の名称: 撮像装置及び撮像方法

  • 本開示の技術にかかる一つの実施形態は、手振れ補正機構を備える撮像装置及び撮像方法を提供する。
  • 近年、撮像装置によって長時間、高画質動画の撮影を行う場合がある。撮像装置は適切な温度範囲での使用が好ましい。高画質動画の撮影は消費電力が多く、撮像装置本体からの発熱により適切な温度範囲を超えてしまう。長時間の高画質動画撮影において、撮像装置は装置自身の保護や撮影者の安全のために、適切な温度範囲を超える場合には撮影を強制終了するなどの保護機能を働かせる。そのため、高画質動画の撮影において十分な撮影時間を確保することができないことがある。
  • また、繰り返し撮影を行う場合に、前回使用した際に上昇した撮像装置の温度が、適切な範囲まで下がる時間間隔が無いときには、十分な撮影時間を確保することができない。更に、手振れ補正機能付き撮像装置においては、発熱する撮像素子が撮影時に常に浮動している状態であるため、構造上、撮像素子から発生した熱を放熱することが困難である。
  • 以上で説明した状況に鑑み、本実施の形態では、撮影が終了又は手振れ補正機能の使用後に、撮像素子を急速に冷却し、適切な温度範囲での撮影時間を確保することができる撮像装置及び撮像方法を提案する。

  • 撮像ユニット100は、3つのヒートパイプ180A~180Cを備える。ヒートパイプ180A~180Cは、熱を輸送する熱輸送体である。ヒートパイプ180A~180Cの端部は、冷却装置108の板金108Cに設置されている。また、ヒートパイプ180A~180Cの他方の端部は、ヒートシンク110に設置されている。これにより、冷却装置108で発せられた熱は、ヒートパイプ180A~180Cで輸送され、輸送先の強制冷却機構46により冷却を行うことができる。
  • ヒートパイプ180A~180Cを利用して、冷却装置108から発した熱を輸送し、輸送先の強制冷却機構46で冷却を行うことができる。これにより、強制冷却装置を冷却装置108の板金108Cに必ずしも備える必要はなく、撮像装置20の撮像装置本体2の内部の空間を有効に利用することができる。

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富士フイルムもGH6やEOS R5C、FX3のような冷却ファンを備えたカメラを検討しているようです。富士フイルムからも本格的なプロ用の動画機が登場するのでしょうか。キヤノンはEOS R5Cで強制空冷を採用して代わりにIBISを非搭載にしましたが、富士フイルムは強制冷却とIBISを両立を考えているようですね。この技術がX-H2に採用されることがあるのか注目したいところです。