タムロンの「25-115mm F4」「28-120mm F4」の特許

タムロンが、フルサイズ / APS-C用の標準ズームの実施例を含むズームレンズの技術に関する特許を出願しています。

IPForce

  • 出願人:株式会社タムロン
    公開番号:P2022051875
    出願番号:P 2022017803
    公開日:2022-04-01
    発明の名称: ズームレンズ及び撮像装置

  • 【課題】本件発明の課題はフォーカス群の軽量化を図りつつ、適切なバックフォーカスを確保することのできる高性能な標準系のズームレンズ及び当該ズームレンズを備えた撮像装置を提供する。

    特許文献2に記載のズームレンズにおいて、迅速なオートフォーカスを実現することが容易になる。しかしながら、特許文献2に記載のズームレンズは、広角端におけるバックフォーカスが短く、一眼レフカメラ等の比較的長いバックフォーカスを要する交換レンズシステムに適用することが困難である。

    そこで、本件発明の課題はフォーカス群の軽量化を図りつつ、適切なバックフォーカスを確保することのできる高性能な標準系のズームレンズ及び当該ズームレンズを備えた撮像装置を提供することにある。


  • 実施例1(APS-C用 18-50mm F3.6-5.3)
    焦点距離 18.528 29.994 49.967
    F値 3.605 4.324 5.308
    半画角 39.012 25.350 15.652
    像高 14.250 14.250 14.250
    全長 97.833 104.114 119.002
    バックフォーカス 37.320

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  • 実施例2(フルサイズ用 25-115mm F4)
    焦点距離 25.100 51.943 114.132
    F値 4.105 4.108 4.140
    半画角 42.102 22.145 10.446
    像高 21.633 21.633 21.633
    全長 167.363 181.899 218.148
    バックフォーカス 39.824

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  • 実施例3(フルサイズ用 28-120mm F4)
    焦点距離 28.000 57.647 118.794
    F値 4.113 4.111 4.113
    半画角 39.089 20.085 10.020
    像高 21.633 21.633 21.633
    全長 173.822 189.939 232.150
    バックフォーカス 45.497

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交換レンズの主力がミラーレスにシフトしている中で、一眼レフを意識したバックフォーカスの長い標準ズームの特許が出願されているのは興味深いところですね。まだまだ一眼レフのユーザーは多いので、タムロンがF4通しのいわゆる便利ズームを製品化してくれれば歓迎する人は多そうです。

ただ、実施例のレンズは一眼レフ用には微妙にバックフォーカスが短めなのが気になるところで、実際に一眼レフ用に製品化するとしたら、実施例3を除くとFマウントでもEFマウントでもバックフォーカスが少し足りないような気がします。