サムヤン「AF 135mm F1.8 FE」は安価だが非常に出来の良いレンズ

ePHOTOzineに、SAMYANGのEマウント用の中望遠単焦点レンズ「AF 135mm F1.8 FE」のレビューが掲載されています。

Samyang AF 135mm F/1.8 FE Lens Review

  • このレンズはかさ張るが、重さはフードなしで770g(フード付きで880g)と、それほど重くはない。フードは余裕のあるサイズで、確実に固定できる。
  • フォーカスリングは電子式で、適度な重さがあり非常に滑らかで素晴らしい感触だ。最短撮影距離は0.69m、最大撮影倍率は0.243倍で、70年代や80年代の135mmレンズが1.5m程度までしか寄れなかったのと比べると、かなり使い勝手が良くなっている。フォーカスリングはDMFに対応し、またスイッチの切り替えで絞りリングとしても機能する。
  • フォーカスホールドボタンには仕掛けがあり、電源を入れながら押すとアストロフォーカスモードになる。これは工場出荷時に設定された天体写真用の無限遠にレンズを設定する機能だ。無限遠の設定値はキャリブレーションすることができる。
  • AFはほぼ無音のリニアSTMモーターを使用し、非常に優れた設計だ。天体のテストはできなかったが、それ以外ではこのレンズの動作は完璧で、風景、ポートレート、スポーツ、ストリートなどに適している。

  • 解像力は中央はF1.8とF2.8で素晴らしい値(excellent)、F4からF16でとても良好な値(very good)、F22でもまだ良好な値(good)だ。隅はF1.8とF2で素晴らしい値(excellent)、F4からF16でとても良好な値(very good)、F22で良好な値(good)だ。

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  • 色収差は自動補正を無効にして測定したが、中央はゼロに近く、隅でさえ色収差が問題になることはほとんどないだろう。これは素晴らしい結果だ。
  • フレアはほとんど見られず、厳しい条件でもコントラストは維持されている。
  • 歪曲は+0.28%の非常に小さい糸巻き型で、ほぼ真っ直ぐだ。歪曲は多くのマクロレンズよりも優れている。
  • ボケは滑らかなグラデーションで魅力的だ。
  • 周辺光量落ちは開放で-1EVで、F2で-0.9EVで強いものではない。F2よりも絞り込むと周辺光量落ちはほぼ解消する。

  • このレンズはシャキっとした美しい描写で、ボケも滑らかで満足のいくものだ。このレンズはシャープだが、ポートレートレンズとしてシャープすぎて不快に感じるほどカリカリではない。鏡筒は美しい仕上がりで滑らかに動く。このレンズは非常に安価だが、歪曲や色収差が少なく、フレア抑制に優れ、周辺光量落ちが少なく、非常にしっかりとした出来のレンズで、大いに推薦する。
  • 良い点:素晴らしい解像力、色収差が少ない、周辺光量落ちが少ない、大口径、防塵防滴、アストロフォーカス、歪曲が小さい、高速でほぼ無音のAF、安い価格、滑らかなボケ、近接性能、静かな絞り操作。
  • 悪い点:135mmは多分ポートレートには長い。

 

サムヤンの135mm F1.8 FEは北米で999ドルで、ソニー純正のFE135mm F1.8 GMと比べると半額以下ですが、開放から画面の隅まで非常に高い解像力で色収差も少なく、ボケも綺麗で、価格から想像する以上の性能のレンズという印象です。また、簡単に無限遠が出せるアストロフォーカスモードは天体撮影で重宝しそうですね。