DigitalCameraWorldに、富士フイルムのアポダイゼーションフィルターを採用した中望遠単焦点レンズ「XF56mmF1.2 R APD」のレビューが掲載されています。
・Fujifilm Fujinon XF56mm f/1.2 R APD review
- このレンズは標準のXF56mmF1.2にボケの周囲の滑らかにするアポダイゼーションフィルターを追加したレンズで、ポートレートに最適なスペックだ。
- 実写テスト:開放では完璧ではないが良好な解像力で、ポートレートには十分な解像力だ。F1.2でアポダイゼーションフィルターの効果は最大になるが、このとき透過率が下がりF1.7相当の明るさになる。ボケは56mmのレンズとしては滑らかだが、全体的なピントの合っている部分とボケている部分の品質は、大部分のフルサイズ用の85mm F1.8と大して変わらない。
- ラボテスト(解像力):開放の解像力はF1.2のレンズとしては良好だが、光量はF1.7相当だ。
- ラボテスト(色収差):F1.2からF2.8では色収差は平均的だが、中程度以上に絞ると色収差はほとんど解消する。
- ラボテスト(歪曲):歪曲はテストでは-0.02のごくわずかなタル型で、ほとんどディストーションフリーのレンズだ。
- このレンズはF1.2の超大口径の単焦点レンズとしては、非常に小型軽量で、鏡筒の造りは素晴らしくハンドリングも優れているが、解像力はそれほど印象的なものではない。かなり高価なレンズだが、Xマウント用で最も望ましいポートレート用単焦点レンズだ。
- 良い点:滑らかなボケ、優れたハンドリング、しっかりとした造りの鏡筒。
- 悪い点:それほどシャープではない、非常い高価。
簡易的なレビューとなっているので、あまり細かいことは書いてありませんが、解像力はそれほど高い評価ではないようです。とは言え、ポートレートレンズなので開放付近の解像力がそれほど高くないのは、全く問題はありませんね。
ボケに関しては各所のサンプルを見る限りではかなり綺麗だと思いますが、ここでは多くのフルサイズの85mm F1.8と同程度という評価となっています。このレンズはAPDが採用されているので、レビュアーはもっと劇的な効果を期待していたのでしょうか。
to
このレンズは15万円ですが、フルサイズ用85mm F1.8は6〜9万円で入手可能でソニーやパナはさらに軽かったりもしますので微妙ですね。
とはいえボケの判断は主観的に依りますので万人がこのレビュー通りの評価にはならないかと。
むらさきのみや
このレンズ所有していましたが、コントラストAFになってしまうので夕方や逆光だとAFが迷いやすく、APDの効果もあまり実感できなかったため普通の56mmに買い替えました。
ソフトフィルターやブラックミストの方が自分には合っている印象です。
英國紳士
以前、Fujinon XF50mmF1.0 R WRがすごい酷評されていたのを思い出します。
確かに「f/1.2の明るさを持った、f/1.8のボケ量が体験出来るフルサイズ換算84mm相当のレンズ」ってのは理屈からすれば間違ってないかもしれませんが、それってフルサイズ至上主義みたいな感じがしてこのレビューはちょっと残念です。
海外の評価ではピント面のシャープさばかりが評価される傾向ですね…
SigmaやViltroxの56mmみたいなシャープなレンズもよいとは思いますが、柔らかい描写って海外ではあまり理解されないものなんだなぁと。
M.T.H.
こういうAPSCと35mm版の85mmとの比較はまるで意味ないと思うのですがね。
画角が85mm相当なだけで焦点距離は56mmなんだから56mmのボケ量であるのが当たり前なわけで。
さいたまじん
APS-Cの56mm F1.2とフルの85mm F1.8は画角もボケ量も同じなので、比較する意味はあるでしょう。
kooth
以前フジからレンタルしてイルミネーションを中心に使用したことがありますが、
よく躾けられているレンズで好印象でした。
APS-CのXマウントで、
ボディとレンズをあわせてフルサイズ85mmf1.8同等なら概ね妥当な気がします。
既にフルサイズ機を所有している人が、
このレンズのためにボディを買い足すことはレアなわけですし、
Xの人がフルサイズ機ボディと85mmを買い足すよりは安価ですし。
X-T4使い
56mm F1.2はフルサイズの85mm F1.8と同等のボケ量になるように計算して作られたレンズだから、比較されるのは仕方ないのでは?
路傍のカメラ好き
至上主義というより基準主義の方が近い表現な気がしますが、業界自体がそうですしね。
フジはフル出さないんだし見かけの焦点距離で良さそうとも思いますが、F値が示す明るさとボケ量が乖離するのでダメか……
それと、このレビューは別に悪く言ってるわけではないかなと。最も望ましいポートレート単焦点と言ってますし、問題の比較も「画角とボケ量は概ね一致」という事実の指摘に過ぎませんし。
解像感重視は、ピント面のシャープさあってこそボケが際立つという考えなのか、(後処理やフィルターで)シャープをソフトにする方が逆よりやや容易だからなのか……
コーギー
ボケの「品質」が大して変わらないだから、ボケ量が同じって当たり前の事実の指摘をしてるわけじゃないと思うけど。
路傍のカメラ好き
ボケの指摘は仰る通りですね、失礼しました。
398
FFの85mm f1.8とAPS-Cの56mm f1.2は画角とボケ量がほぼ等しい。
それでもf1.8と比べればf1.2と明るいメリットはあったが、APDフィルタでT1.7と暗くなっている。その分APDフィルタでボケが特別美しくなっているかと言われると、綺麗ではあるがFFの85mm f1.8とほぼ変わらない。
これで解像力が高ければ高解像故にボケが硬くなったり煩くなったりしたのをAPDフィルタで解消したと考えられるが、そうでもない。
良いレンズだけど、値段も値段だしなんだかなあ。
って感じでしょうか。
TN
確かにフルサイズ用の85mm f1.8に対して高すぎると思います。
ボケを気にする場合フルサイズ機を買ったほうがコスパが良いかもしれませんね。
最近のフルサイズミラーレス機はデジタル補正を生かしてレンズも軽くなってきましたし。
840's CAMERA
今、ポトレのメインレンズとして使っております。いくつか制約もあるレンズですが、m4/3からフルサイズまで使った後にここに至ってますので満足してますし、CDのジャケ写もこのレンズで撮影して、クライアントからも喜んで貰えております。
引きでのボケの小ささもある意味使いようですし…やはり寄りでのこのレンズならではの雰囲気は、なかなかのものだと思う次第です。
うさ
M.T.H.さんの言う通り画角が85mm相当なだけで焦点距離は56mmなんだから56mmのボケ量である、と私も思ってますが、これって間違ってるんですかね
レン
間違ってはいません。
ただ、同じ画角(フルサイズ85mmとAPSC56mm)でボケの大きさを比較した場合、
フルサイズとAPSCでは約1段半の被写界深度差があります。
件のレンズ比較は共に絞り開放撮影でボケ量がほぼ同じであるので描写や値段も含め比較対象にされているのでしょう。
ちろ
同じ画角ならAPSとフルサイズのボケの違いは一段分です。従って56mm F1.2と85mm F1.8の開放のボケ量は同じ。