DxOMarkに、ニコンのミラーレスのフラッグシップモデル「Z 9」のセンサースコアとレビューが掲載されています。
Z9 | Z7II | α1 | α7RIV | R3 | R5 | |
総合スコア | 98 | 100 | 98 | 99 | 96 | 95 |
色深度 | 26.3 | 26.3 | 25.9 | 26 | 25 | 25.3 |
ダイナミックレンジ | 14.4 | 14.7 | 14.5 | 14.8 | 14.7 | 14.6 |
ローライトISO | 2451 | 2841 | 3163 | 3344 | 4086 | 3042 |
- Z9のセンサーは98という優れたスコアを獲得しており、これは中判カメラを含めて9位だ。個々のスコアでは、Z9はベース感度(ISO64)で26.3bitという非常に高い色深度で、14.4EVの広いダイナミックレンジだ。ローライトISOは2451であまり良い結果ではなかった。
- α1、EOS R3との比較(色深度):Z9はライバルよりもベース感度が低いために、最大の色深度が26.3bitという結果になっており、これはISO100で25.7bitのα1、25bitのEOS R3と対照的だ。ISO800ではα1が0.4bit優位で、ISO25600ではα1が1.7bit、R3が1.2bit優位だ。
- α1、EOS R3との比較(ダイナミックレンジ):Z9のダイナミックレンジはベース感度ではα1とR3より若干劣っており、ISO100-400では更にその差は広がる。ニコンとソニーは色深度やダイナミックレンジのグラフは似たような曲線だが、キヤノンは明らかに異なっており、ニコンとソニーはISO800でゲインが切り替わるのに対し、キヤノンはISO400で切り替わる。この結果ISO400でZ9は12EV、R3は13.3EVと非常に大きな差になるが、ISO800では回復しZ9がR3を上回る。ISO1600以上ではR3がZ9よりも0.7EV以上の差を付けており、α1はZ9とR3の中間だ。
- α1、EOS R3との比較(ローライトISO):ここではZ9がR3とα1よりも若干ノイズが多い結果となっている。R3のローライトISOのスコア4086とZ9の2451は0.73EVの差になる。α1との比較では差は縮まるが、それでもZ9とは0.36EVの差がある。
- 結論:画質と高速なフレームレートとのバランスを考えると、Z9は驚異的な性能だ。α1とEOS R3はほぼ全てのISO範囲でダイナミックレンジで少し優位だが、Z9の低感度の広いダイナミックレンジと優れた色深度は非常に魅力的だ。Z9はα1とR3の手強いライバルになるだろう。意欲的なスペックとそれに見合うセンサー性能を持つZ9は、推奨できる製品だ。
Z9はDxOMarkのスコアはα1と対等で、EOS R3には優っており、8K60pが可能な高速読み出しのセンサーにもかかわらず健闘しているという印象です。高感度性能に関しては、高速読み出しの影響が少し出ているようですが、Z7IIと比べてもその差は大きくはありませんね。ソニーはα1のセンサーで高速読み出しと高画質を両立してきましたが、Z9も同様の結果となっているようです。
緑のたぬき
Z 9もソニー製センサーみたいですね。ニコンの高感度ISOがソニーより劣っているのは、基準感度がISO64だからでしょうか。
紅鮭
こう見ると、センサーはZ7Ⅱの方がZ9より優秀なことにビックリ。
わさびみそ
Z 9はメカシャッターレスの高速読み出しですからね…画質(センサースコア)も相当健闘していると思います。
しかしこの表を見ていると、やはり読み出し速度と画質はトレードオフの部分もあり、敢えて読み出し速度を重視せずに静止画画質に全振り、という機種もそのうち出る気がします。