キヤノン「EOS R10」は価格に十分に見合う価値のあるカメラ

PetaPixelに、キヤノンEOS R10のインプレが掲載されています。

Canon EOS R10 First Impressions: A Lot of Camera for $1,000

  • R10の重さはバッテリーとSDカード込みで1ポンドを下回る。操作系はジョイスティックと、カスタマイズ可能な4方向パッドが特徴だが、3つ目の電子ダイヤルは搭載されていない。
  • ボディスタイルはキヤノンユーザーには馴染み深いものだが、グリップとレンズの間のスペースが狭く、私の手は中くらいの大きさだが、このカメラを使っているうちに指がレンズにこすれて水ぶくれが出来てしまった。オプションでエクステンショングリップがあれば、指が収まりやすくなると思う。
  • バッテリーは一眼レフのKissシリーズやRPに採用されている小型のLP-E17で、700枚の撮影で半分近くまで減った。これはバッテリー容量とカメラの性能から予想していたよりも良い結果だ。

  • 画質はまずまず良好で、階調表現が少しカリカリとした感じがあるように見えるが、このカメラのテスト時間はわずかで、条件もそれほど良くなかった。
  • 高感度はISO100から32000までテストを行ったが、ISO3200付近から画質が悪くなり始めるように見える。最近のフルサイズはISO6400か8000あたりで画質が悪くなるので、このAPS-Cセンサーの高感度性能は予想通りのものだ。
  • 連写はなんとメカシャッターで15コマ/秒で、この価格帯の他社製品よりも遥かに優っている。電子シャッターでも23コマ/秒の連写は可能だが、積層型センサーではないため、動きの速い被写体ではローリングシャッター効果が顕著に現れる。
  • 連写は23コマ/秒とは言っても、JPEG+RAWではわずか11枚でバッファが一杯になってしまうことがわかった。また、バッファクリアにはDelkinの250MB/秒のSDカードでは10秒、ソニーの299MB/秒のSDカードでは2.9秒だったので、できるだけ速いUHS-IIカードを使用するべきだ。

  • AFはEOS R10で最も印象的な機能の1つだ。キヤノンはEOS R3のAF速度を受け継いだと述べているが、R10は積層型センサーではないので、必ずしも同じAF速度ではない。AFは画面内に入ってきた被写体をすぐに追尾可能で、フォーカスポイントやフォーカスエリアの変更に時間をかかける必要はない。画面内に複数の被写体がある場合は、トラッキングボックスの矢印が表示され、目的の被写体に切り替えることができる。
  • R10のAFの問題点は信頼性で、ロックオンした被写体の追従性は常に良い仕事をしてくれるわけではない。設定の変更で改善できるかもしれないが(私はEOS R3と同様に設定した)、動体追尾の一貫性は完璧なものではなかった。

  • R10はRebel(一眼レフのKiss)とEOS M50(Kiss M)の立ち位置を急襲してきた。キヤノンは現時点では、RebelやEOS Mを廃止するつもりはないと述べているが、R10はそれらの時代遅れのカメラよりも遥かに進んでいる。これらのカメラ(RebelとEOS M)には悪い予感がする。
  • EOS R10は非常に連写が速く、ジョイスティックを搭載し、高感度性能もまずまず良好で、インテリジェントAFシステムが搭載されるなど、キヤノンは多くのこと適切に実現した。窮屈なハンドリング以外の問題は、改善できるか、または取るに足らないものだ。EOS R10はその価格に十分見合うだけの価値があると感じている。

 

EOS R10は価格の割りに連写は驚くほど速いですが、バッファーはかなり小さいようで、本格的に動体撮影をする予定なら上位モデルを選んだ方がいいかもしれませんね。AFに関しては他のレビューでは絶賛されていましたが、ここでは動体追尾ではそれほど高い信頼性はないという結論のようです。

あとは、グリップとレンズの間隔が狭く指がレンズに当ってしまうという情報が気になるところで、大きなレンズを多用する人にはR10はあまり向いていないかもしれませんね。