SonyAlphaBlogに、トキナーのAPS-Cミラーレス用(Eマウント / Xマウント)の対角魚眼レンズ「SZ 8mm F2.8 FISH-EYE」のレビューが掲載されています。
- このレンズはフルマニュアルのレンズで、Exif情報はボディに送られない。鏡筒は総金属製で造りは非常に良好だ。
- フォーカスリングは滑らかに回転し、10cmから1mの範囲は回転角は大きく細かなピント合わせが可能だが、1mから無限遠の範囲では回転角は非常に小さくなる。絞りリングはクリックレスだ。
- レンズキャップは柔らかいプラスチック製で、しっかりと固定できず、数週間のうちに何度もなくした。
- 解像力テストは2400万画素のα6600で行った。中央は開放から良好(good)で、F4以降ではとても良好(very good)になるが、素晴らしい値(excellent)にはならない。隅は中央に後れを取っており、F8でとても良好(very good)にしかならない。価格の割に平均的な結果だ。
- 周辺光量落ちは開放では見られるが非常に少ない。色収差はかなり見られる。
- フレア耐性はこの種のレンズとしてはとても良好だ。F22まで絞ると光芒が見られるが、際立って明確な光芒ではない。
- 玉ボケは魚眼レンズとしては良好だが、後ボケはとてもうるさい。
- 色再現は非常に優れている。
- 動画では優れた解像力と非常に優れた色再現で良好な結果だ。クリックレスの絞りリングによって滑らかな操作が可能だ。軽量コンパクトなのでジンバルでも使える。
- 他の魚眼レンズ(TTArtisan 7.5mm F2、7Artisans 7.5mm F2.8 FisheyeII、Pegear 7.5mm F2.8、Samyang 8mm F2.8 UMC FisheyeII)との比較では、トキナーは中国製レンズの2.5倍の価格で高価な方だ。鏡筒の造りは他社のレンズと同等だが、レンズキャップは最も出来が悪い。
- 解像力の比較では、最も性能が良いのはTTArtisan 7.5mm F2で、トキナーは最も性能が悪いものの1つだ。
- ボケの比較では、明るさと最短撮影距離の短さのためにTTArtisanが一番よく見える。色再現はTTArtisanとトキナーがベストだ。
- 周辺光量落ちはTTArtisanとトキナーが少ない。色収差と逆光耐性はSamyang、TTArtisan、トキナーが優れている。
- トキナーは色再現と逆光耐性は優れているが解像力は最も低く、トキナーの半額のTTArtisan 7.5mm F2 Fisheyeが全体的な性能で最も優れている。
- 結論:トキナーのSZ 8mm F2.8は良好な解像力と非常に良好な色再現を持つ優れた魚眼レンズだが、他社の魚眼レンズと比較すると、解像力の点では及ばない。169ユーロのTTArtisan 7.5mm F2 Fisheyeがベストの性能だ。トキナーSZ 8mm F2.8は推奨しない。
- 良い点:良好な造り、非常に優れた色再現、クリックレスの絞りリング、ジンバルでも使える軽量コンパクト、開放でも周辺光量落ちが少ない、最短撮影距離が10cmと非常に短い、フレア耐性が優れている。
- 平均的:後ボケは少々うるさい。
- 悪い点:開放の(中央の)解像力がgoodにしかならなずvery goodになるのは絞った時だけ、価格が高い、色収差、ソフトレンズキャップ。
このレンズは2月に海外発表(こちらの記事を参照)されましたが、その後、国内では音沙汰がないのが気になるところです(追記:国内でも正式発表されました)。
光学性能は解像力はライバルと比べる今一つのようで、「推奨しない」という少々厳しい評価となっていますが、軽量コンパクトでクリックレスの絞りリングを備えているので動画用にはよさそうですね。また、このレンズはフードを外すとフルサイズ用の円周魚眼としても使えるのが魅力的です。
コーギー
TTArtisanの引き立て役になっているような気が
コスパじゃどのみち中華メーカーに歯が立たないから、AFとか電子化で勝負しないと
デジタル世代
昔からタムロン、シグマに比べて一歩劣るイメージですが中華メーカーの後塵を拝するようになったのも時代ですかね。
相当昔に一度だけこのメーカーの広角レンズを購入しましたが開放で低い解像度、ひどい片ボケとパープルフリンジでした。
今回のEXIFのやり取りもできないフルマニュアルレンズでこの品質では設計も製造も一体どうなってるんだと疑問を抱かずにはいられません。
星撮り
フルサイズミラーレス用に性能高いのを出した方が売れる気がします。
もっともニッチ市場なので、魚眼自体どれだけ売れるか疑問ですが。