ニコンZ8は本当に登場するのか?

DigitalCameraWorldに、ニコンZ8の噂に関する考察記事が掲載されています。

Nikon Z8 rumors: is it actually real?

  • ニコンZ8の噂は数年前からネットを賑わしているが、このカメラは本当に実現するのだろうか?

    次のような説がある。ソニーには6100万画素センサーがあり、これはα7IVに採用されている。ニコンはソニー製センサーを採用してきた歴史がある。ニコンには現在6100万画素機が無く、Z7IIとZ9の間に高解像度モデルのためのスペースがあるように見え、このカメラがZ8という名称のカメラになるのかもしれない。

    多くのZ8の噂は2019年と2020年に流れたもので、これは既に時期を逸してしまったかもしれないことを示唆しているが、しかし、何が起こるのかは誰にも分からない。確かにZ8の噂の機能は多くはZ9で実現されており、Z8とZ9は実際には同じカメラのことだったのかもしれない。

    しかし、もしZ8が登場し、6100万画素センサーが採用されていた場合、そのほかに何が期待できるだろうか? α7R IVからいくつかの手がかりが得られるだろう。

  • 6100万画素センサー:このスペックはZ8の噂のベースになったもので、ニコン機でこれまでで最高解像度のカメラが登場することになる。しかし、既にソニーにはα7R IVが、シグマにはfp Lが、ライカにはM11があり、(今から6100万画素機を投入するのは)遅すぎるだろうか?

  • 8K動画:技術的に6100万画素センサーは8K動画には画素が多すぎる。8Kを搭載するならクロップによる8Kか、オーバーサンプリングの8Kということになるが、8K動画では画像処理エンジンの処理能力を既に目一杯使っていることを考えるとオーバーサンプリングはあり得ないだろう。ソニーのα7R IVは動画は4Kで動画スペックは控えめだ。

  • 10コマ~12コマ/秒の連写:α7R IVは10コマ/秒で、ニコンはこれを大幅に上回ることができないと思われる。恐らく12コマ/秒だろうか? ニコンには既にZ9があるので他の高速連写機を必要としていない。

  • ボディ内手ぶれ補正:これはニコンの全てのZマウントのフルサイズ機に搭載されているので、当然搭載されると考えることができる。

  • デュアルカードスロット:これも当然採用されるだろう。ネット上ではCFexpress TypeBのデュアルカードスロットが採用されるという憶測があるが、我々にはそのような確信はない。ニコンはしばらくは安全策を取り、CFexpress TypeBスロット1つと互換性のためのSD UHS-IIスロット1つを採用するかもしれない。

  • ここで重要なことはソニーの6100万画素センサーは解像度重視で、それ以外のものはあまりないということだ。特に新しいセンサーではなく、劇的な高速性や動画性能があるわけでもない。もし、ニコンがこのセンサーを新型機に採用したとすると解像度の向上以外は、Z7II以上のものは提供できないかもしれず、実際にZ7IIを置き換えるだけかもしれない。噂のZ8はZ7IIIになるのだろうか?

 

DigitalCameraWorldは、噂を基にZ8がソニーの6100万画素センサーをベースにしたカメラという前提でスペックを予想していますが、このセンサーがベースだと、積層型センサー搭載機のような高速連写や高い動画スペックは望めそうもないので、ここで予想されているようなオーソドックスなスペックの高画素機になる可能性が高そうですね。

ただ、Zユーザーからは、Z8にZ9から縦位置グリップを外して多少スペックダウンした「ミニZ9」的なカメラを期待する声が多いように感じるので、そのような機種が登場した方が盛り上がるような気もします。

いずれにしても、ニコンは現在Z9の多くのバックオーダーを抱えていて生産が全く追いついていない状況なので、早い時期の新型機の登場はあまり期待しない方がよさそうです。