パナソニック「 LEICA DG SUMMILUX 9mm/F1.7 ASPH.」は中央は抜群の性能だが隅は絞ると少し精彩を欠く

ePHOTOzineに、パナソニックの新しい広角単焦点レンズ「パナソニック LEICA DG SUMMILUX 9mm/F1.7 ASPH.」のレビューが掲載されています。

Panasonic Leica DG Summilux 9mm F/1.7 Lens Review

  • このレンズの重さは132g、全長52mmと昔の単焦点レンズのような小ささだ。
  • 操作部はフォーカスリングのみで、電子式で非常に滑らかに動く。最短撮影距離は9.5cm、最大撮影場率は1:4で、これだけ寄れるととてもドラマチックな視点が得られる。AFは非常に早く作動音はほとんどしない。

  • 中央の解像力はF1.7からF8に位置がるまで素晴らしい値(excellent)で、F11ではとても良好な値(very good)、それよりも絞ると回折の影響で解像力は低下する。隅の解像力はF1.7からF2.8ではとても良好な値(very good)だが、F4からF8では解像力は低下し良好な値(good)になり、F11とF16ではそこそこの値(fair)にしかならない。

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  • このレンズは明らかに絞り開放時に最高の性能を発揮するレンズで、特に解像力テストのような近距離の被写体ではそうなる。通常の撮影距離では、隅の解像力はもっと良く見える。

  • 倍率色収差は、自動補正を無効にして計測している。色収差のテスト結果は素晴らしく、中央も周辺も非常に低い値になっている。絞り開放時には周辺部で1/2ピクセルの色ズレが見られるが、それでもなお見事な結果で、色収差は問題になることはまずないだろう。
  • 歪曲は-0.95%のタル型で、これはとても穏やかな値だ。
  • ボケは開放で背景をぼかすことはできるが、小型センサーなので深い被写界深度との戦いになる。ボケ味は少々羽毛のような感じで期待していたものではなかった。しかし、それほど煩わしいものではない。
  • フレアは他のパナソニックレンズ同様に抑えられている。軽いゴーストが発生する可能性はあるが、このレンズは概ね申し分のない性能だ。
  • 周辺光量落ちは開放で-1.6EV、F2で-1.4EV、F2.8で-1.1EVで、開放時には目に見えるが過度なものではなく、よく抑えられている。

  • 価格は449ポンドで、明るさと広い画角、コンパクトさを考えると、コストパフォーマンスは非常に良好だ。
  • 9mm F1.7は控えめな大きさの明るい超広角レンズで、非常に競争力の高いレンズだ。光学性能は特に中央が優れており、絞ると周辺部の解像力は少し精彩を欠くのが弱点だ。幸いなことにこれは近距離では顕著だが、通常の撮影距離ではそれほど問題にはならない。妥当な価格のレンズで喜んで推奨できる。
  • 良い点:中央の素晴らしい解像力、歪曲が小さい、フレアが非常に良く抑えられている、色収差が少ない、周辺光量落ちが少ない、寄れる、速く静かなAF、防塵防滴、コストパフォーマンスが非常に優れている。
  • 悪い点:F4からF16で隅の解像力が低下する。

 

新しい9mm F1.7は開放から中央は見事な性能で、隅も開放では良く解像しており、コンパクトなサイズを考えれば十分以上の性能と行ってよさそうです。

隅は開放とF2が解像力のピークで、絞ると解像力が落ちてしまうのが気になるところですが、これは近距離のチャートは目立つものの実写では周辺部はもっと良く解像しているということなので、それほど問題はなさそうです。