キヤノンのIS付きの「11-24mm F4」「12-24mm F2.8」の特許出願

キヤノンがフルサイズミラーレス用の「11-24mm F4」「12-24mm F2.8」「14-35mm F4」「15-35mm F2.8」の実施例を含む、IS付きのコンパクトな超広角ズームのための技術の特許を出願しています。

特開2022-087548(J-PlatPat)

  • 出願人:キヤノン株式会社
    公開番号:P2022-87548A
    出願番号:P2020-199535
    公開日:2022-06-13
    発明の名称: ズームレンズおよびそれを有する撮像装置

  • 【課題】広画角化と小型化を両立し、さらに防振時においても高い光学性能を維持することのできるズームレンズを提供する。
  • 防振機能を有するズームレンズが知られている。
  • 特許文献1,2に記載のズームレンズにおいては、小型化、広画角化、防振時の光学性能維持の点で防振レンズ群の構成および配置にさらなる改善の余地があった。
  • 本発明によれば、広画角化と小型化を両立し、さらに防振時においても高い光学性能を維持することのできるズームレンズを実現することができる。

  • 実施例1(11-24mm F4)
    焦点距離 11.33 17.56 23.30
    Fナンバー 4.08 4.08 4.12
    半画角(°) 59.63 50.70 42.88
    像高 19.33 21.64 21.64
    レンズ全長 135.40 127.26 130.90
    バックフォーカス 13.63 16.01 14.26

canon_patent_P2022087548_001.jpg

  • 実施例2(12-24mm F2.8)
    焦点距離 12.36 17.28 23.30
    Fナンバー 2.91 2.91 2.91
    半画角(°) 57.41 51.25 42.88
    像高 19.33 21.64 21.64
    レンズ全長 130.51 122.33 119.64
    バックフォーカス 13.43 18.88 24.55

canon_patent_P2022087548_002.jpg

  • 実施例3(14-35mm F4)
    焦点距離 14.42 24.42 33.95
    Fナンバー 4.08 4.08 4.12
    半画角(°) 53.26 41.34 32.50
    像高 19.33 21.64 21.64
    レンズ全長 125.87 118.34 125.87
    バックフォーカス 14.99 14.99 14.99

canon_patent_P2022087548_003.jpg

  • 実施例4(15-35mm F2.8)
    焦点距離 15.45 25.03 33.95
    Fナンバー 2.91 2.91 2.91
    半画角(°) 51.37 40.70 32.51
    像高 19.33 21.64 21.64
    レンズ全長 149.62 134.58 135.96
    バックフォーカス 15.11 15.11 15.11

canon_patent_P2022087548_004.jpg

14-35mm F4と15-35mm F2.8は既に製品化されていますが、11-24mm F4と12-24mm F2.8の超広角ズームもぜひ製品化して欲しいところです。実施例のレンズはいずれも「IS」の記載があるので、キヤノンは11mmや12mmスタートの超広角ズームにもISを搭載するつもりなのかもしれませんね。

像高はどのレンズも広角端でフルサイズには少し不足しているので、歪曲の電子補正が前提のレンズのようです。

また、RFマウントのフランジバックの分を引くと、11-24mm F4は全長11cm、12-24mm F2.8は10cmしかなく(バックフォーカスが短いので実際には後玉が後ろに出っ張りそうですが)、このクラスのレンズとしては非常にコンパクトなレンズになりそうです。