CIPAが、2022年4月のデジタルカメラと交換レンズの生産出荷実績表とグラフを公開しています。
2022年4月のデジカメの出荷台数は前年同月比で72.0%(金額ベースで114.0%)で、グラフを見ると大きく落ち込んでいるように見えますが、金額ベースでは前年を大きく超えていて、出荷台数は少ないものの価格の高いカメラが出荷されていることが見て取れますね。
カメラの出荷台数のうち、レンズ一体型は前年同月比で45.0%(金額ベースで59.5%)、レンズ交換式は前年同月比で86.1%(金額ベースで124.0%)で、レンズ一体型は落ち込みが更に加速していますが、レンズ交換式は金額ベースで見ればかなり伸びています。
地域別のデジカメの出荷台数は、前年同月比で米州(86.9%)、欧州(65.1%)、中国(81.5%)、日本(42.3%)、日本中国以外のアジア(86.0%)と、日本が海外と比べて極端に落ち込んでいるのが気になるところです。
2022年4月の一眼レフの出荷台数は約14万5437台、ミラーレスは約28万1599台で、台数ベースでは一眼レフはミラーレスの約半数となっていますが、金額ベースでは一眼レフは全体の約18%しかなく、引き続き低価格帯の製品が中心になっていることが分かりますね。
わさびみそ
半導体不足や物流の停滞などの要因もあるとは言え、台数の減少が止まりませんね。
今のところ単価アップで金額は持ち堪えているものの、それもいずれ限界が来るのではと思います。
各社、こんなに魅力的な製品をリリースしているのに…。
どりゃー
一眼レフの単価低下が顕著ながらレンズ交換式カメラ全体の単価は高くなっているので、
市場の中心は高価格のミラーレスに移行したのがハッキリわかりますね。
現在プロ機やハイエンド一眼レフはほとんど売れなくなり、従来モデルの継続販売といった状況で、
ニコン3000,5000シリーズは終了しているので一眼レフ台数シェアのほとんどは
キヤノンのAPS-Cでしょう。
しかも一眼レフの国内出荷は1-4月累計でたったの24,783台だけですので、
もう一眼レフはほぼ終焉したのが実情なんですね。
急速にオワコン化してしまったのは残念。
弁証法
1~4月累計を見ると、出荷台数の対前年比は日本が一番低い(61.4%)のは衝撃的ですね。
アメリカが出荷台数(86.1%)、金額(105.2%)ともに最も高いのは、どう見るべきでしょうか。
根本的に景気が良いのか、コロナからの立ち直りが早いのか、日本で中古市場にシフトしているのもあるのか。
スマートフォンがカメラとしてカウントされない限り、この傾向は続くと思いますが、それでも興味深いデータでした。
karatake
一眼レフに関してはもう各社新商品を出していないというのもありますが、既にミラーレスに対する優位性が小さいですからね。
よほどシビアな撮影でない限り、ミラーレスの方が道具として優れているので仕方ないと思います。
田中太郎
今はまだ一眼レフからミラーレスへの乗り換え需要が結構あると思うけど
それが落ち着いたときが本当の底になりそうですねぇ
ニコル
カメラ業界が世情の縮図とまではいいませんが、グラフから、日本の景気回復が遅いのがよく分かりますね。
いろんな理由があるのでしょうが、
年齢が高いほどコロナへの危機感が高いこととから、日本では、なかなか海外のようなコロナ明けV字回復とはなりにくい。
歯がゆいです。
to
景気悪化と物価上昇が同時に進行してスタグフレーションに陥りつつある日本ですから、出荷台数が海外に比べても極端に落ち込んでいるのは納得できます。
他の産業のように開発は日本なのに、販売やプロモーションの主導権は海外に握られるような悲しい展開は遠慮したいですね。
霙
日本国内より海外市場を優先に出荷してる可能性はないでしょうか。
BBCランキングでは高いシェアを守ってるオリンパスが海外では全然シェアを稼げてない代わりに
SONYは世界規模でミラーレスの王者と呼ばれるほどシェアを稼いでいて
昨年の北米でのクリスマス商戦ではα7Ⅳがフルサイズ以外でのミラーレスも含めて最も売れた、という記事もありましたし
そもそもここ最近は買いたくても品不足で買えない状況でしたから
そんな中で海外と差が出るのは、各社とも海外に優先的に出荷してるんじゃないかと思います。
sodai
日本でレンズ交換式デジカメを購入する層は限られてきているし、
一人当たり数台はいきわたっているのではないでしょうか?
また、円安の影響もあって材料や部品があがっていて、
半導体不足もあり、デジカメが高くなっています。
それに日本人自体がどんどん貧しくなっています。。
今後は買い替え需要に見合った台数しか売れないのかも知れません。
世界的には人口が増えているので、多少は伸びるかも知れません。
こうなると、メーカーは高級機を中心にして、残った需要をとりこみ、
事業継続を目指すしかないかも知れませんね。
ぱなそにこん
“元”月カメのムックでも、世界市場の優先順位としては、日本は低い方だという情報が、どこかにあった記憶があります。α7Ⅳも、日本の発表が遅かったですよね‥‥
ところで田沼武能先生が亡くなりました‥‥