ePHOTOzineに、キヤノンの大三元の標準ズーム「RF24-70mm F2.8 L IS USM」のレビューが掲載されています。
・Canon RF 24-70mm f/2.8L IS USM Lens Review
- このレンズは大きく重い(重さは900g)が、重厚なEOS R3とのバランスは良好で、エルゴノミクス的に優れた組み合わせとなっている。
- コントロールリングは軽いクリック感があり、クリックの解除は可能だが有料サービスになる。
- AFはナノUSMで速く正確で、作動音はほとんどしない。
- 最短撮影距離は広角端で0.21m、テレ端で0.38m、最大撮影倍率は0.30倍と平均よりも寄れる。
- ズーミングでレンズは繰り出すが、カメラ装着時のバランスはそれほど変わらない。
- ズームロックスイッチが搭載されているが、この新しいレンズではズームの自重落下は見られなかった。
- 手ブレ補正はレンズ単体で5段分の効果がうたわれており、IBISとの併用で更に高い効果が期待できる。手ブレ補正の効果は人によって変わってくるが、レビュアーは少なくとも5段分、時に6段分の効果が得られた。
- 24mmの解像力は、中央はF2.8からF16まで素晴らしい値(excellent)、F22ではとても良好な値(very good)だ。隅はF2.8からF11では素晴らしい値(excellent)で、F16とF22ではとても良好な値(very good)だ。
- 35mmの解像力は、中央はF2.8からF16まで素晴らしい値(excellent)、F22ではとても良好な値(very good)だ。隅はF2.8からF11では素晴らしい値(excellent)で、F16とF22ではとても良好な値(very good)だ。
- 50mmの解像力は、中央はF2.8からF16まで素晴らしい値(excellent)、F22ではとても良好な値(very good)だ。隅はF2.8ではとても良好な値(very good)、F4からF11では素晴らしい値(excellent)、F16とF22ではとても良好な値(very good)だ。
- 70mmの解像力は、中央はF2.8からF16まで素晴らしい値(excellent)、F22ではとても良好な値(very good)だ。隅はF2.8ではそこそこの値(fair)で、F4では良好な値(good)、F5.6からF22ではとても良好な値(very good)だ。
- このレンズの解像力は素晴らしい結果だが、望遠端の開放は若干隅が甘くなる。これはポートレートには理想的な特性かもしれない。
- 倍率色収差は自動補正を無効にして計測した。色収差はズーム全域でゼロに非常に近い値で、特に中央はゼロに近い。色収差が問題になる可能性は極めて低いだろう。
- 歪曲は24mmで-2.28%のタル型、35mmで+0.06%、50mmで+1.41%、70mmで+1.66%の糸巻き型で、このクラスの多くのズームレンズより小さい。35mmではまっすぐに近い。
- ボケは満足のいく滑らかさで、特に望遠端はポートレートに最適だ。
- フレアは感心するほど抑えられており、明るい光源を画面の端に配置してフレアやゴーストを出すのはかなり大変だ。
- 周辺光量落ちは24mm開放で-1.9EV、70mm開放で、-1.1EVで広角端開放で最も目立つが望遠側にズームするか絞るにつれて徐々に改善する。
- 簡単に言えばRF24-70mm F2.8 L IS USMは素晴らしいものであり、これは使い勝手の面と技術的なパフォーマンスの面のどちらを見ても当てはまるものだ。躊躇することなくエディターズ・チョイスを贈る。
- 良い点:卓越した解像力、色収差は非常に少ない、歪曲が穏やか、防塵防滴、周辺光量落ちが穏やか、平均的なレンズよりも寄れる、素晴らしいAF性能、心地よいボケ、フレア耐性が良好、高い効果のIS。
- 悪い点:価格が高い、重い。
RF24-70mm F2.8 L IS USMは広角側は開放から見事な解像力ですが、望遠端の開放付近で隅がgoodのレベルを下回るところまで落ち込むのが少々気になるところです。とは言え、各収差は非常に良く抑えられており、逆光耐性やボケ、AFも高評価で、全体としては高いレベルでまとまっているレンズという印象です。
CVN-65
レフ時代の標準ズームはテレ端弱いのが当たり前だったけど、ミラーレスになってからは全域シャープなレンズも珍しくなくなったから、RF2470ももうちょいがんばって欲しかった。
京介
標準ズームは設計が難しいらしく、どのメーカーもどこか必ずウィークポイントがあるものですが、広角側と違ってボケを多用しがちな望遠側に甘さを持ってきたのはいい落とし所なのかもしれませんね
R5大好き人
遠回りしてしまいました。
RFはEFより100g重くなったものの、1DXⅡ+EFより R5+RFの方が軽いので 大丈夫だろうと思ってましたが、実際は 微妙にバランスが悪く使いにくさを感じたので、24-105に買い替えました。
が、望遠レンズで撮った まつ毛バチピン描写が忘れられず、結局またRF24-70に戻ってきました。
70ミリの周辺部が甘いとのことですが、正直なところ 綺麗なボケと思ってましたので 意外ですね。
1NRS
EF版の描写を上回るRF版。「望遠端の開放付近で隅が少し甘くなる」と言っても重箱の隅をつつくようなもので、かなりハイレベルなレンズでしょう。握り心地も素晴らしく、金銭的余裕が出たら購入したいレンズの一つ。
Oort
EFに買い増しで1か月ほど両機を撮り比べしました。画質的にも若干良くなったと感じてEFを売却しました。
このレンズの魅力は画質の向上より最短距離、ブリージング、AFなどトータル性能の向上かなと思います。大きく重くなったのは残念ですが、それ以外は満足はしています。
TTJ
望遠端の隅が「そこそこの値(fair)」まで落ちてしまうのは、やはりちょっと気になってしまいますね。「とても良好な値(very good)」に近い「良好な値(good)」くらい(1800~2000 LW/PH)には持って行って欲しかったところです。
一方、広角側は文句の付けようのない解像力ですね。
たかさん
このレンズ所有していてよく使います。望遠域での隅は開放では素直で綺麗なボケとして表現されるので全く気にならないですね。数値的なものよりも実際の写真で見ればこのレンズの性能の良さがわかるかと思います。
プーアル
望遠端では、開放のポートレートで使うことが多くボケ味も綺麗で全く気にならないです。
望遠端で物撮りする場合は、絞ることの方が多いのではないでしょうか。
路傍のカメラ好き
実写レビューだと四隅の解像感に不満を持っている話は全然見なかったので、ちょっと意外です。まあ、70mmの開放F2.8で四隅にピントを合わせる場面はあまり無いからかもしれませんが。
The-Digital-Pictureでニコン、ソニー、シグマ(パナは未登録)の同等レンズと比較してみましたが、ニコン・シグマが一歩上、ソニーは旧型ゆえ一歩劣る、という印象でした。とはいえ、チャート上は開放でも四隅までカリカリって感じはしません。
一方で、RF24-70/2.8は倍率色収差が多めに出ており、これが無補正での解像感に悪影響を出していると思うのですが、ePHOTOzineだと無補正でもゼロに近いとあり、差異がありますね……ボディが24MPのR3だから目立たないのかもですが。
チャートの数値と実写の使用感ではやはり差が出るものなんだな、と感じますね。
karatake
もちろん解像力が全てとは言いませんが、この大きさ重さでかつ30万円もする高級レンズです。
もう少し“完璧な性能”を期待しても罰は当たらないと思うのですが。
信楽焼
ニコンのZ24-70mm F2.8は70mmでも解像力が落ちてないんですよね。キャノンはEFからあまり進化してないような気が。
https://digicame-info.com/2019/05/z-24-70mm-f28-s-2.html
wako
ミラーレス専用レンズはソフトウェア補正で大きく改善したりそもそも補正前提の設計にされてたりしますよね
なのに補正切ったテスト結果だけで議論するから実写と乖離する気がするのですが・・・
大体のレビューサイトで補正切ってますけど補正有りの結果も出してほしいところです
たとえ光学設計が同じでも補正が良くなって解像感が上がったのなら立派な進化だと思うので・・・
コーギー
補正で解像力は落ちることはあっても上がることはありませんよ。
歪曲補正切ると周辺の解像力が実際より上がってしまうので、解像力は歪曲の補正入れて測るのが普通です。ephotozineも解像力測定は補正切ってないはず。
プーアル
画像処理は、キヤノンのDLO(デジタルレンズオプティマイザ)のことをおっしゃっているのではないでしょうか。
あれは明確に解像度が向上します。
だっふんだ
EF II型と比べると広角側隅の解像度が向上、望遠端はセンターと隅の解像度比はあまり変わっていないようですね。隅が弱いのはキヤノンの伝統とも思いますが…しかしEF85mmf1.4Lなど近年のは全体的に解像度が高いのでそれでいいということではないでしょうね。
広角側からキツすぎない、程よい解像感で望遠端まで性能を維持するための回避策なんでしょうが、上手いことしますね。70mm使うときは大体70-200に持ち替えますが、非常時に使うときでも大体周辺部は背景なので隅は気にしたことがなかったです。EF II型の35mmあたりも結構描写が気に入っていましたが、これならRFも使うのが楽しみですね。