キヤノンの球面収差コントロール機能付きの「24mm F1.4」「35mm F1.4」の特許

キヤノンがフルサイズミラーレス用の24mm F1.4と35mm F1.4の実施例を含むの球面収差をコントロール可能なレンズの技術に関する特許を取得しています。

IP Force

  • 特許権者:キヤノン株式会社
    特許:7080729
    公開番号:P2019207267
    出願番号:P 2018101245
    登録日:2022-05-27
    発行日:2022-06-06
    発明の名称: レンズ系、レンズ装置、アダプタ装置、及び撮像装置

  • 本発明は、球面収差を変更可能なレンズ系、レンズ装置、アダプタ装置、及び撮像装置に関する。
  • 従来から所謂ソフトフォーカス効果を持ったレンズ装置が知られている。これは、シャープな描写が可能な通常撮影用のレンズ装置に対し、描写性やボケ味等を変化させるために被写体像の画面中心部の性能を変化させたレンズ装置である。
  • 特許文献1に記載のレンズ装置では、ソフト効果を得るために、複数の群を独立に移動している。そのため、構造が大型化または複雑化する。
  • 本発明は、例えば、球面収差の変更の点で有利なレンズ系を提供することを目的とする。

  • 実施例1(35mm F1.4)
    焦点距離 34.19 34.07 34.30
    Fナンバー 1.45 1.44 1.45
    半画角 32.33 32.42 32.25
    像高 21.64 21.64 21.64
    レンズ全長 132.38 132.37 132.37
    バックフォーカス 13.32 13.31 13.31

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  • 実施例5(24mm F1.4)
    焦点距離 24.54 24.46 24.62
    Fナンバー 1.45 1.44 1.45
    半画角 41.40 41.50 41.31
    像高 21.64 21.64 21.64
    レンズ全長 132.33 132.32 132.32
    バックフォーカス 13.33 13.32 13.31

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キヤノンはRF100mm F2.8 L MACRO IS USMで球面収差をコントロールする「SAコントロール」を搭載しましたが、24mm F1.4や35mm F1.4のような大口径広角レンズで、SAコントロールを搭載したレンズを計画しているのでしょうか。

フィルムカメラ時代は中望遠のソフトフォーカスレンズはよくありましたが、24mmや35mmのソフトフォーカスは珍しいスペックですね。