キヤノンがフルサイズミラーレス用の「75mm F1.2」「85mm F1.2」「95mm F1.2」の実施例を含むコンパクトで高画質な光学系の技術のための特許を取得しています。
- 特許権者:キヤノン株式会社
特許:7086640
公開番号:P2019152682
出願番号:P 2018035315
登録日:2022-06-10
発行日:2022-06-20
発明の名称: 光学系およびそれを有する撮像装置 - 開口絞りに対して略対称にレンズを配置したガウスタイプの光学系では、コマ収差、ディストーション、倍率色収差等の光学系の非対称性に起因して発生する収差を低減させられることが知られている。
- 大口径中望遠の光学系では、特に軸上色収差を良好に補正することが重要である。軸上色収差を良好に補正するためには、正レンズに蛍石などの異常部分分散性を有する低分散な光学材料を用いれば良いが、このような特徴を持つ光学材料は一般に屈折率が低いため、球面収差や像面湾曲などの諸収差の補正不足を招き得る。
- これを補正するためには、正レンズを複数に分割することで各正レンズの屈折力を弱めることが有効であるが、この場合レンズ枚数が増加して光学系が大型化してしまう。 ゆえに、光学系の小型化と高画質化をバランス良く達成できる構成を見出す必要がある。
- 本発明の目的は、小型であって高画質な光学系を提供することである。
- 実施例1(85mm F1.2)
焦点距離 85.00
Fナンバー 1.24
半画角(°) 14.28
像高 21.64
レンズ全長 119.32
バックフォーカス 13.31
- 実施例5(95mm F1.2)
焦点距離 95.00
Fナンバー 1.26
半画角(°) 12.83
像高 21.64
レンズ全長 137.80
バックフォーカス 13.00
- 実施例6(75mm F1.2)
焦点距離 75.00
Fナンバー 1.24
半画角(°) 16.09
像高 21.64
レンズ全長 115.75
バックフォーカス 13.00
実施例のレンズは像高とバックフォーカスからフルサイズミラーレス用のレンズのようですが、85mm F1.2の光学系は現行のRF85mm F1.2とは異なるものですね。
3本のレンズの全長はRFマウントのフランジバック分の20mmを除くと、約96mm~118mmでF1.2のレンズとしてはかなりコンパクトになっているようです。
実施例の75mm F1.2や95mm F1.2は、85mm F1.2と焦点距離が近いので流石に製品化の可能性は低いかもしれませんね。
nothingbut7D
非Lでf1.2で上市されれば、驚きです…
キヤノンは先日のRF-S33mm F1 L USMとRF70-300mm F2-4 L IS USMも含めRFマウントに対してアグレッシブですね。
いがぐり
フォーカス時に動く部分がかなり大きいので、AFにはかなりハンデがありそうな設計ですね。