タムロンのAPS-Cミラーレス用の「12-50mm F4 VC」の特許出願

タムロンが、換算18-75mmのAPS-C用広角・標準ズームの実施例を含む、広画角で倍率の高いズームレンズの技術に関する特許を出願しています。

IP Force

  • 出願人:株式会社タムロン
    公開番号:P2022096075
    出願番号:P 2020208971
    公開日:2022-06-29
    発明の名称: ズームレンズ及び撮像装置

  • デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、放送用カメラ、監視カメラ、車載カメラ等種々のものがある。いずれの撮像装置においても高機能化、高性能化が進んでいる。また、これらの撮像装置の撮像光学系にあっては、広画角で、且つ高変倍比のズームレンズが求められている。
  • 上記課題を解決するために本件発明に係る撮像装置は、上記ズームレンズと、当該ズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換にする撮像素子とを備えたことを特徴とする。
  • 本件発明によれば、広画角と高変倍比を両立し、且つ、低コストで製造可能でありながらも、高い結像性能を有するズームレンズ及び当該ズームレンズを有する撮像装置を提供することができる。

  • 実施例1(12-50mm F4 APS-C用)
    広角端 中間 望遠端
    焦点距離 12.4002 23.9969 48.4948
    Fナンバー 4.1032 4.1014 4.1091
    半画角 52.4982 30.4487 16.1929
    像高 14.2000 14.2000 14.2000

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実施例のレンズはいずれも12-50mm(換算18-75mm)で、像高からAPS-Cです。バックフォーカスの記載はありませんが、レンズ構成図のバックフォーカスが短いのでミラーレス用と思われます。

収差図から広角端ではかなり歪曲が大きいので、電子補正前提のレンズですね。またレンズ構成図からVC付きで、インナーフォーカスであることがわかります。

このレンズは広角ズームと標準ズームを1本でカバーする高倍率ズームで、コンセプトとしては、OMDSの8-25mm F4やパナソニックの20-60mm F3.5-5.6などに近いレンズですね。タムロンは望遠端が換算75mmと通常の標準ズームと同じくらい長いので、とても利便性が高そうです。