ソニー「FE 24-70mm F2.8 GM II」はこのクラスで最高のレンズ

OpticalLimitsに、ソニーの新しい大三元の標準ズーム「FE 24-70mm F2.8 GM II」のレビューが掲載されています。

Sony FE 24-70mm f/2.8 GM II - Review / Test Report

  • 旧型との最も明確な違いが大きさと重さだ。新型は695gと20%軽量化されており、これはFE24-105mm F4 Gと同程度の重さだが、軽量化による品質への悪影響は見られない。鏡筒の一部はプラスチックに変わっているが、非常に頑丈で70mmまで繰り出してもガタつきはない。
  • AFはXDリニアモーターで、作動音はなく非常に速い。フォーカスリングは電子式で滑らかに動く。
  • 手ブレ補正は搭載されていないが、手ブレ補正搭載レンズは偏芯が大きくなる傾向があるので、これは必ずしも悪いことばかりではない。

  • 歪曲は大口径の標準ズームとしては典型的なもので、24mmでは中程度(約2.5%)のタル型、30mmでは無視できる大きさで、70mmでは1.6%のわずかな糸巻き型になる。自動補正を有効にすると歪曲はほぼ完璧に補正される。
  • 周辺光量落ちは、未補正ではこのクラスのレンズの平均より少し良好だが、それでも24mm開放では2.4EVの非常に大きい値だ。絞ると改善するが、F8でも中程度(0.8EV)の値だ。40mmや70mmでは少し改善し、F5.6以上では大きな問題はなくなる。自動補正を有効にすると24mm開放で1EVを下回る値で、状況によっては目に付くが許容範囲内だ。
  • 解像力は旧型よりも大幅に改善されている。24mmと40mmでは中央は際立った解像力、周辺は非常に良好な解像力で単焦点レベルだ。70mmでは中央は見事な解像力だが、周辺と隅は若干の落ち込みが見られる。しかし、それでも周辺部は開放から非常に良好で、隅も良好な解像力だ。

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  • 像面湾曲は小さい。テストした個体の調芯(偏芯の調整)は非常に良好だ。
  • 倍率色収差は24mmで平均1.5ピクセルと若干大きい値になるが、中央・長距離では無視できる程度だ。倍率色収差は画質を落とさずに補正できるので、実写ではあまり問題にならないだろう。
  • 玉ボケはわずかに輪郭が見られ、内部にも若干のうるささがあるが、とても綺麗な描写だ。11枚羽根の円形絞りのおかげで、玉ボケはF4とF5.6では完璧な円形が維持されている。
  • ピントの遷移部分の描写(前ボケと後ボケ)はほぼ完璧で、これは標準ズームとしては大きな成果だ。
  • 軸上色収差は前ボケと後ボケにわずかに色が付くが、F4で改善し、F5.6で解消する。
  • F8以上に絞ると素晴らしい光芒が現れる。
  • このレンズの弱点を挙げるとすれば、それはフレアで、厳しい状況ではかなり不快なゴーストやハロが発生することがある。ポジティブな面としては、真っ白に覆われるフレアは比較的少ないことだ。

  • 一番のライバルはおそらくシグマ24-70mm F2.8 DG DN Artだが、このレンズは光学性能ではソニーGMIIに及ばない。しかし、このレンズの価格は非常に安い。
  • 正直言って、大口径の標準ズームは、大きく重くズーム域も狭く高価なのであまり好きでは無かったが、FE 24-70mm F2.8 GM IIには良い意味で驚きだ。このレンズは非常に軽量で、ほとんどの条件で素晴らしい解像力だ。弱点は逆光耐性でフードは付けっぱなしにしておくことを勧める。全体として印象的なレンズで、このクラスではトップの座に戻ってきた。大いに推薦する。

 

FE 24-70mm F2.8 GM II は「旧型から少し改善されている」という評価のレビューもありましたが、ここでは「大幅に改善されている」「クラストップ」という非常に高い評価になっています。このレンズは、小型軽量化しながらこれだけ性能が改善されているのはとても見事ですね。