モノクロ専用カメラに価値はあるのか?

Lensrentalsに、ライカM10とライカM10モノクロームの画像の比較記事が掲載されています。

Can You Tell the Difference Between the Leica M10 and Leica M10 Monochrom?

  • ライカは、他のどのメーカーよりもカメラ市場の境界線を推し広げようとしているメーカーだろう。ライカのアイディアの全てが成功するわけではないが、何か違うことをしようとする既成概念にとらわれないところは称賛に値する。
  • ライカのカメラの中で最も意見の分かれるモノクロームシリーズに関して調査してみることにした。モノクロームシリーズは、従来のセンサーからカラーフィルターを省いたもので、ライカは「これまでにないほど細かいディテールを描き出し、画像のコントラストも優れいている」と主張している。

  • ライカM10(2400万画素カラー)とM10モノクローム(4000万画素モノクロ)で、Summilux 50mm F1.4 ASPHを使ってロサンゼルスのハンティントン図書館で撮影した。これらの画像はWeb用にリサイズした以外には編集はしていない。両機の違いを見分けることができるか、クイズに挑戦してみて欲しい。

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  • この記事の目的は自分の見解を述べることではなく、作例から読者に結論を出してもらうことだ。しかし、自分の意見を述べるなら、ライカM10モノクロームにそれだけの価値があると思うだろうか? 間違いなくないだろう(少なくとも所有する価値は)。
  • M10モノクロームの画質は見事で、M10と両方を使っていたが、モノクロームの方を良く使っているのに気付いた。実際、ダイナミックレンジとコントラストから、どちらのカメラの画像かは簡単に見分けがついた。しかし、実際の写真家としては、現像ソフトなどで(カラー画像を)上手く白黒に変換できるので、白黒写真しか撮れないカメラには用途を見いだすことができない。

 

モノクロ専用カメラは、プロの写真家の投資に見合うだけの価値は見いだせないのかもしれませんが、趣味のカメラとしては、ダイナミックレンジとコントラスト点で、カラーフィルター付きのカメラの画像と見分けがつくというだけでも十分に存在価値はありそうですね。

また、解像感には触れられていませんが、同じ画素数のカメラで比較したら、デモザイク処理のあるベイヤーよりもモノクロームの方が解像感で有利になりそうです。

元記事のサンプル(縮小画像)ではM10モノクロームの方がM10からモノクロ化した画像よりもコントラストがはっきりしていて、しゃきっとした印象です。