ニコン「Z 400mm f/2.8 TC VR S」は驚愕の性能

DigitalCameraWorldに、ニコンのテレコン内蔵の大口径超望遠単焦点レンズ「Z 400mm f/2.8 TC VR S」のレビューが掲載されています。

Nikon Z 400mm f/2.8 TC VR S review

  • 重さは3kg弱で、この仕様のレンズでは大きさと重さから逃れることはできないが、それでもFマウントの400mm F2.8よりも20%軽くなっている。サイズは少し大きいが多くの機能が詰め込まれている。重量級のレンズだが、短時間の手持ち撮影は可能だ。
  • 鏡筒はマグネシウム合金製で強靭な耐候性を備えており、造りの品質は抜群だ。
  • 最近のミラーレス用のレンズのAFは極めて速く静かなものが多いが、このレンズのAFはボイスコイルモーターを採用し、更に高いレベルを追求している。

  • 実写テスト:画質は全ての点で実に素晴らしいものだ。テレコンは通常画質を低下させることが多いが、このレンズはテレコン使用時の560mmでも恐ろしくシャープだ。色収差と歪曲はほとんどなく、ゴーストやフレアも見事に抑えられている。AFは息を呑むほどの速さでピタッと合焦位置で止まり、動きの速い被写体でも正確に追従する。
  • ラボテスト(解像力):開放でも画面の隅々まで最高レベルの解像力を実現しており、テレコン使用時でも画面全域で超望遠レンズとしては群を抜く解像力だ。Z 400mm f/2.8 TC VR Sの解像力は、Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sの解像力を楽々と上回っている。

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  • ラボテスト(色収差):テレコン使用時でも使用していない時でも、画面の隅々まで色収差は全く気にならないレベルだ。
  • ラボテスト(歪曲):テレコンなしではほとんど歪曲のないレンズだ。テレコン使用時はわずかな糸巻き型の歪曲が発生するが、これは必要なら簡単に修正することができる。

  • 結論:多くの人はレンズに14000ドルも払いたいとは思っていない。問題はこのレンズがその価格を正当化することができるかということだが、一言で言えば、間違いなく正当化できる。このレンズは内蔵テレコンで400mm f/2.8と560mmm f/4の2本のレンズが1本になっているようなもので、どちらの焦点距離でも見事なパフォーマンスと、驚異的な画質が得られ、必要な全ての機能を備えている。
  • 良い点:驚愕の性能、大口径、テレコン内蔵。
  • 悪い点:重い造り、極めて高い価格。

 

Z 400mm f/2.8は開放から見事な解像力で色収差や歪曲も少なく、Zマウントのハイエンドレンズだけあって実に見事な性能ですね。VCMによるAFは、息を呑むほどの速さに加えてピタッと止まると評されていて、動体を追いかけるには最高のレンズになりそうです。

普通のアマチュアは簡単には購入できない高価なレンズですが、このようなレンズがあると、スポーツや野生動物等を撮影するプロへのZマウントシステムの訴求力が大きく上がりそうですね。