ソニー「Xperia 1 IV」は光学ズームは画期的だがオーバーヒートが弱点

DigitalCameraWorldに、ソニーのハイエンドスマートフォン「Xperia 1 IV」の主にカメラ機能についてのレビューが掲載されています。

Sony Xperia 1 IV review

  • Xperia 1 IVは 全てのリアカメラで4K 120fpsの動画に対応する初のスマートフォンで、85-125mmまで連続でズームできる真の光学ズームを搭載している。
  • 価格は米国で1599ドルで、これは控えめに言ってもかなり高い。
  • 1000ニットの明るさの有機ELパネルは、屋外での視認性は旧型よりも遥かに優れている。
  • リアカメラシステムは3台の1200万画素カメラ(広角カメラが1/1.7インチ、超広角カメラが1/2.55インチ、望遠カメラが1/3.5インチセンサー)とToFセンサーからなり、超広角カメラにもAFが搭載されているのが優れた点だ。最も印象的なのは85-125mmのペリスコープ型望遠カメラで、このレンズはXperia 1 IIIのような2焦点切り替えではなく、シームレスにズームすることができる。

  • 実写では、ソニーのカラーサイエンスが好みで、特に日中明るい環境で撮影された写真はとても好みだ。ノイズは抑えられていて、彩度は自然さとダイナミックさのバランスが取れており、ホワイトバランスは全てのカメラで一貫している。
  • どのカメラも1200万画素だが、センサーの大きいメインカメラが最もダイナミックレンジが広い。超広角カメラと望遠カメラも特に明るい場所では悪くない。望遠カメラのディテールは明るい環境ではズーム全域であまり変わらず優れているが、暗い場所ではテレ側は厳しい。
  • 超広角カメラはAFに対応しているので、1メートル未満の被写体にもピントが合う。

  • Xperia 1 IVには今日のスマートフォンに期待されているようないくつかのモードが搭載されていない。そのうちの一つはナイトモードで、メインカメラは暗い環境でナイトモードがアクティブになるが、広角カメラと望遠カメラはその恩恵を受けられず、これはこのカメラの魅力を本当にそこなっている。しかし、メインカメラによる暗所での撮影は、センサーサイズを考慮すると予想以上で、ノイズも少なくとても素晴らしいものだ。
  • もう一つ欠落しているのはポートレートモードで、ボケモードはあるが、これはToFセンサーを搭載しているにも関わらずあまり良いものではない。

  • 動画はとても素晴らしく、4K120pは鮮明で滑らかに見える。手ブレ補正は素晴らしい。明るい環境ではトップクラスに近い結果が得られるが、暗くなるとサムスンやOppoのハイエンドスマートフォンには及ばない。特にメインカメラ以外のカメラでは、ディテールが失われる。
  • Xperia 1 IVのスチルと動画の撮影で最もイライラしたのはオーバーヒートで、レビューはロンドンで熱波の最中だったが、5~15分の連続記録後にオーバーヒートした。
  • 新しいインカメラは動画ではかなりクロップされるので、歩きながらの撮影で腕を伸ばしても自撮りで自分の顔をフレーム内に納めるのに苦労した。
  • Xiaomi 12s Ultraのような巨大なセンサーを搭載したエキサイティングがスマートフォンが登場しているので、ソニーにはもう少しがんばって欲しいと思わずにはいらない。

  • 結論:ソニーのカラーサイエンスとカメラアプリは、ライバルのスマートフォンよりも一段優れており、Xperia 1 IVは85-125mmの凄い光学ズームレンズの採用で、驚きの存在になっている。しかし、オーバーヒートの問題と、時折発生するユーザーインターフェースのバグのために、5点満点のスコアは得られなかった(評価は4.5点)。
  • 良い点:画期的はズームの技術、強力なカメラアプリ、優れたデザインと画面、BRAVIACOREの付加価値。
  • 悪い点:オーバーヒート、メインカメラ以外は暗所で苦戦する、ユーザーインターフェースのバグ、非常に高価。

 

Xperia 1 IVは、ソニーのハイエンドモデルだけあって、作品作りにも使えそうな機能を備えていますが、オーバーヒートや暗所性能など、いくつかウィークポイントもあるようですね。

問題点として指摘されたオーバーヒートですが、5~15分の録画でオーバーヒートするのは、かなり短いような気もしますが、これはイギリスの熱波の中でのテストということなので、普通の環境ならもう少し持つ可能性が高そうです。

また、望遠カメラはセンサーが非常に小さいので、暗所に弱いのはやむを得ないところかもしれませんね。