DPReviewに、ソニーZV-E10とニコンZ30の2機種のvlogカメラの比較レビューが掲載されています。
･Sony ZV-E10 vs Nikon Z30: which is the best vlogging camera?
- ZV-E10とZ30の類似点は、どちらもブイロガーやコンテンツクリエイターに焦点を合わせたカメラで、どちらもAPS-Cセンサー、バリアングルモニタ、ステレオマイクを備えており、どちらもEVFやIBISは搭載されていないということだ。
- バッテリー寿命はスチルでも動画でもソニーが優れている。ニコンは電子ダイヤルが前後にあるが、ソニーは電子ダイヤルが背面に2つある。マイク端子はどちらにもあるが、大きな違いはヘッドホンジ端子がソニーにしか搭載されていないということだ。
- 動画のスペックはどちらも4K30p、フルHD120pで同じスペックのように見えるが、ソニーは4K30pでは1.23倍に、フルHD120pでは1.1倍にクロップされるのに対し、ニコンはクロップされない。
- もう一つの違いはローリングシャッターの速度だ。Z30は30pでも24pでも20数ミリ秒で素晴らしいとは言えないが、それほど酷くもない。一方、ZV-E10はクロップの30pでは27ミリ秒の許容範囲内の性能だが、24pでは33ミリ秒とかなり悲惨だ。このスキャン速度では、ZV-E10はそれほど大きな横方向の動きでなくでも歪みがでる。
- Z30は、ニコンによると録画停止までの時間は4Kで35分、フルHDで125分だ。ZV-E10はオートパワーオフ温度の設定をHighにすれば4Kで30分、フルHDで60分となっている。
- オーディオは上部のステレオマイクに大きな品質の違いはなかった。ソニーはウインドスクリーン付属だが、ニコンは10ドルの別売りアクセサリーだ。ニコンはウインドスクリーン装着時に、ホットシューに他のアクセアリーを付けられるのは素晴らしい機能だ。しかし、ソニーはヘッドホンを装着できるのが大きなメリットで、これは音量レベルやバックグラウンドノイズのチェックに役立つ。
- スチルではどちらのカメラも以前からあるセンサーが使用されているが、それでも非常に優れた性能を発揮する。Z30の2100万画素センサーとZV-E10の2400万画素センサーではディテールに意味のある違いは見られない。
- AFはZ30とZV-E10が異なるもう一つのカテゴリで、スチルではソニーに優位性があり、ソニーは簡単に動体追尾を開始し瞳や顔を追いかけるが、ニコンは動体追尾はそれほど速くなく、顔/瞳認識が別のモードなので簡単に追尾を開始できない。この違いは動画ではより顕著になり、特定の主題をAFで追いかける場合はソニーはより信頼性が高い。ニコンは顔の追尾は得意で、カメラに向き合っての動画撮影では信頼できるが、それ以外の状況では選択した被写体からAFが外れてしまう傾向がある。
- 動画のプロファイルはソニーはプロ用機のピクチャープロファイルを搭載し、Logが使用可能で非常に便利だがカラーグレーディングの工程が必要になる。ZV-E10は8bitしか使えないので、Logは柔軟性に欠ける。ニコンはフラットカラープロファイルが提供され、通常より広いダイナミックレンジが得られ、Logよりも作業は簡単だ。
- キットレンズはどちらも16-50mmだ。ソニーはパワーズームでオプションのグリップから操作できるが、あまり評価の高いレンズではなく、特にスチルではニコンのキットレンズの方が遥かに優れている。しかし、他のレンズを購入する場合は（選択肢の多い）ソニーに大きなアドバンテージがある。
- 接続性はZV-E10はBluetoothの常時接続ができないので、画像や動画をアップロードするたびにスマートフォンの再接続のためにいくつかの手順が必要になる。ニコンのSnapbridgeはよりシンプルで信頼性が高いアプリであることがわかった。
- 結論：ZV-E10とZ30は似ている部分が多いので、どちらを選択するのかは少々難しい問題だ。スチルの撮影が多い場合は、我々はキットレンズの性能が高くSnapbridgeによるスムーズな画像共有ができ、前後電子ダイヤルの操作が有利なニコンを選ぶだろう。しかし、ソニーはバッテリーライフが長く、ヘッドホン端子が搭載され、レンズの選択肢が遥かに多い。ZV-E10は動画でローリングシャッター効果が目立つのが欠点だが、AF性能では有利でスチルでは速く操作が簡単で、動画では確実性が高い。ニコンのAFはソニーに対抗するには十分な性能ではない。
同じカテゴリのZV-E10とZ30ですが、得手不得手な分野はそれぞれかなり異なるようですね。ZV-E10はAF性能やヘッドホン端子の搭載で有利ですが、ローリングシャッター効果が目立つのが欠点で、一方、Z30はクロップなしの4K30pやローリングシャッター効果では有利ですが、ヘッドホン端子非搭載と動画のAFの追尾性能がやや信頼性に欠けることが欠点で、どちらも一長一短と言った感じです。
AAA
ニコンは後発の割にソニーのZV-E10と比べて優位性がそこまで大きくないですね。Z30はイマイチぱっとしない印象が強くZV-E10が発売される時のようなインパクトさがないです。
現状では価格も安くレンズバリエーションにも優れているソニーのが一歩リードしてるかなという印象もありますが…
前の記事でZV-E10かZV-1の後継機の噂が書かれていたので、購入予定ならもう少し待ってから次の世代のブイログカメラを検討するのもありかとも思いますね。キャノンからも出るとか出ないとか噂がありましたし。
ぱっかー
ローリングシャッター歪みはソニーが負けてるんですね。
クロップあるから速いのかと思ってたので意外です。
お幸
ニコンはAPS-Cのレンズが少なく、広角レンズがないところから、V-Log用途ではソニーが有利ですね。
ロードマップにある DX12-28mmが用意できれば、まだ比較対象になったように思います。
ただ、Z30の方がグリップやボディの剛性がしっかりしてるように見えるので、ニコンらしい部分が気に入ればZ30も有ですね。実際、YouTubeのレビューだと画質よりスチル向けの質感の方が評価されてましたね。
Bluemoonx
コンパクトなミラーレス機にスマホホルダーを付けてスチルと動画を同時に撮ってる方をよく見掛けますが
現状単体ではvlogカメラという名の廉価なエントリー機の域を出てないような気がします。
daipa
ローリングシャッター歪みはとても気になるので、その意味ではニコンの方がよさそうだけど。どちらにも触手が・・・。
SZW
ニコンはZ30をvlog機としてアピールしていますが、スペックからして「vlog向け機能を追加したD3000シリーズ後継機」だと思っています。
スチル機能はAF追尾性能以外ではZ50譲りで信頼できるし、低価格でユーザーの裾野を広げたい、という意図があったのではないでしょうか。
（ただし、以前の「プロ・ハイアマ向けに注力する」発言とは矛盾しますが）
とはいえ、今の時代にスチルだけで勝負はできないので、限られたコストの中でvlog向け仕様を乗せたのがZ30なのではないか、と考えていました。
でも、ZV-E10はソニーらしくレビュー向けAFや背景ボケ切り替え機能など、vlog向けに特化したような作りをしてきて、ソニーの思い切りの良さが目立つ格好になってしまったのは残念ですね。
Z30はニコンカメラの入門機として捉えれば、悪くない選択肢だと思います。
あとはDX12-28mmとDX24mmが出てくれればお勧めしやすいカメラだと思いますのでおねがいします。
わさびみそ
ニコンはAPS-C専用の広角ズームを同時に出していたらかなり印象違ったはずなので、勿体ないですね。
あとヘッドホン端子。VLOGでヘッドホン使う人は実際は少ないんでしょうけど、ここでヘッドホン端子搭載なら「動画に本気出します」ってパフォーマンスとしては大いに有効だったと思うので、惜しいなあと感じます。
AFはファームアップに期待です、ちょうど今日Z 9のファームアップもありましたし。
今はあまり高い評価は得られていませんが、発売後はスチルも動画もしっかり撮れる小型機として評価が上がりそうです。
たいたー
VLOGミラーレスって、パナのG100もそうですが、みんな廉価版ですね。
シネマカメラじゃなくてVLOGカメラってところがミソなんでしょうか。
キットレンズしか使わない層が多そうなので、Z30は意外と健闘しそうです。
はむたろす
しっかりしたグリップやFnボタンを残しているあたり、Vlogをターゲットにするにはスチルを捨てきれていない感じがしますが、スナップカメラには良さそうです。
キットレンズの写りもいいですし、普段遣いにちょうどいいかも。
ぽち
vlogを撮る層が求めているのはZV-1の様なカメラであり、より広角なレンズと手振れ補正だと思う。換算18〜20mmスタートで、クロップ無し光学手ブレ補正搭載のZV-1後継機が出たら、ZV-E10とZ30の合計販売台数は余裕で超えそうな気はする。
スナッキー
Vlog用としてポスプロはあっさり対応で早くアップできた方が良い。と考えるニコン。
撮影機材の兄弟機としてプロ仕様を標榜するソニーの違いが見えて面白いですね。
ただ、動画でメカシャッターが多用できないと考えるとローリングシャッター歪みは頂けない。街に持ち出さず家で撮影。とかなら良いですが、外に持ち出して撮影するなら他の機種を買うかな。
Lec
Snapbridgeがスムーズだと感じたことがないです…。
こいこいこい
ZマウントでDX 10-20が出ていれば評価は違ったかもしれませんね。
ボディ側の熱キャパを考えると、この価格帯で動画への高望みは無理だと思います。
LemonVC
子供の写真・動画撮影用にZV-E10を使っています
以前はα6000シリーズも使っていましたが、こっちの方が便利ですね
子供と一緒に遊びながら動画を撮る場合ですが
動画ボタンが大きくなり動画中は画面周辺に赤い縁がでるので、実は撮れていなかったみたいなミスが無くなりました
あと右手の人差し指でズームできて、左手がフリーになるのは子供と遊ぶ時にはメリットになりますね
無料の純正ソフトで後から手振れ補正をかけることもできるのもいいですね
vlog向けだけでなくパパママカメラとしても向いていると思います
はっしん
Z30の登場で、Vlog機という体裁の、
静止画もとれる動画機についての理解が進み始めた気がします。
ビデオ機が衰退する一方で、カメラ兼ビデオが本当の意味で
本格的に検討され始めることになると思います。
それで、Z30には結構期待していたのですが、
Nikon独特の謎仕様が気になっています。
どうやら、動画撮影時にシャッター速度優先が機能しないようです。
（プログラムオートになる。）
これは、Z30だけでなく、Z50やZ7でも同様のようです。
動画撮影のアプローチの一つは、シャッター速度優先オートで
動画のフレームレートにあわせて、シャッター速度を決め、
ISOも固定して、自動絞り（＋NDフィルタ）で光の変化に対応し、
状況によっては、露出補正をさらにする人がある一定数いるかと思います。
（私そうです。）
フルマニュアルでは、光の変化に合わせるテクがいるし、
ISOオートのマニュアルでは、感度変化に伴う画面の粒状性が
変わり、露出を補正する時には、ISOを変化させる手順が必要に
なるため、面倒です。
ニコン1のJ5は、動画撮影時にシャッター速度優先オートが
出来るのに、何故？
ちょっとモヤモヤが続く感じです。
XTR
Z30は、動画撮影し易くする為に、あまり使われないファインダーを無くし、録画ボタンを押しやすい位置に配置し、自撮りし易い様にバリアングル液晶を搭載した写真機だという認識です。Z50やZfcがベースなので仕方ないですが。
ZV-E10とZ30を比較して、私はZV-E10の方がvlogカメラとして優れていると思います。
レンズの豊富さにも関係していますが、一番の違いはズームレバーがあることです。
ビデオカメラだと当たり前についていますが、現状ズームレバーがついているレンズ交換式カメラはソニーぐらいだと思います。業務用、一般用のビデオカメラを造っているメーカーだからこそとも言えます。また、パワーズームレンズの数も多く、本気で動画撮影に力を入れているなと感じます。
Bluemoonx
コンパクトなミラーレス機にスマホホルダーを付けてスチルと動画を同時に撮ってる方をよく見掛けますが
現状単体ではvlogカメラという名の廉価なエントリー機の域を出てないような気がします。