キヤノンの「16-28mm F2.8」「16-28mm F2.8-4」「16-28mm F4」の特許出願

キヤノンがフルサイズミラーレス用の「16-28mm F2.8」「16-28mm F2.8-4」「16-28mm F4」の実施例を含む、小型で収差変動の少ないズームレンズの技術に関する特許を出願しています。

IP Force

  • 出願人:キヤノン株式会社
    公開番号:P2022112179
    出願番号:P 2021007878
    公開日:2022-08-02
    発明の名称: ズームレンズおよびそれを有する撮像装置
  • 課題】小型かつ広画角でありながら、ズーミングに際しての収差変動が少なく高い光学性能が得られるズームレンズ及びそれを有する撮像装置、撮像システムを提供すること。
  • 半画角が35度を超える撮影レンズは広角レンズと呼ばれ、広い画角を生かした広大な風景の撮影に好適である。広角レンズでは、半画角が大きくなるにつれて悪化する歪曲収差と像面湾曲を良好に補正する必要がある。
  • 特許文献1のズームレンズは、歪曲収差と像面湾曲を良好に補正するために第1レンズ及び第2レンズに大偏肉、大口径の非球面レンズを用いており、製造が困難である。また、特許文献2のズームレンズは、広角端での更なる広角化と、センササイズに対して更に小型化することが求められている。
  • 本発明は、小型かつ広画角でありながら、ズーミングに際しての収差変動が少なく高い光学性能が得られるズームレンズ及びそれを有する撮像装置を提供することを目的とする。

  • 実施例1(16-28mm F2.8)
    焦点距離 16.45 21.00 27.50
    Fナンバー 2.88 2.88 2.88
    半画角(度) 52.70 47.08 39.08
    実像高 19.00 21.00 21.64
    全長 138.01 130.43 127.30
    バックフォーカス 14.00 14.00 14.00

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  • 実施例2(16-28mm F2.8-4)
    焦点距離 16.45 21.00 27.50
    Fナンバー 2.88 3.50 4.00
    半画角(度) 52.70 46.87 38.91
    実像高 19.00 21.00 21.64
    全長 121.56 117.78 117.50
    バックフォーカス 14.21 14.21 14.21

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  • 実施例3(16-28mm F4)
    焦点距離 16.45 21.00 27.50
    Fナンバー 4.10 4.10 4.10
    半画角(度) 52.69 47.04 39.09
    実像高 19.00 21.00 21.64
    全長 124.60 121.27 121.49
    バックフォーカス 14.08 14.08 14.08

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実施例のレンズ群は、フランジバック分を除くと全長97mm~107mmとかなりコンパクトですね。サードパーティーからは、フルサイズミラーレス用にシグマ16-28mm F2.8、タムロン17-28mm F2.8などの非常にコンパクトな広角ズームが投入されていますが、キヤノンもこのようなズームの投入を考えているのかもしれませんね。