ニコン「Z 400mm f/4.5 VR S」は画面全域で驚くほど均一性の高いレンズ

ePHOTOzineに、ニコンの軽量な超望遠レンズ「Z 400mm f/4.5 VR S」のレビューが掲載されています。

Nikkor Z 400mm F/4.5 VR S Lens Review

  • このレンズは三脚座を含めて1245g、三脚座なしで1160gと軽量だ。全長は234.5mmと大きいが、重心の中心がカメラ側にあり、バランスは非常に優れている。
  • フォーカスリングは幅広く快適だ。最短撮影距離は2.5m、最大撮影倍率は0.16倍だ。
  • AFはボイスコイルモーター(※STMの間違いだと思われます)で駆動され、速く正確でほぼ無音だ。フォーカスブリージングは抑えられており、ビデオグラファーにも配慮されている。
  • このレンズの使い勝手はとても素晴らしく、比較的軽量なので過度な負担をかけずに手持ち撮影が可能だ。

  • 中央の解像力はF4.5からF11まで素晴らしい値(excellent)で、F16ではとても良好な値(very good)、F22では良好な値(good)、F32ではそこそこの値(fair)だ。隅の解像力は中央と全く同じパターンで、F4.5からF11まで素晴らしい値(excellent)、F16ではとても良好な値(very good)、F22では良好な値(good)、F32ではそこそこの値(fair)だ。画面全域で解像力がほぼ同じであることは注目に値するもので、このレンズは驚くほど均一性が高い。

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  • 色収差は自動補正を無効にして計測した。色収差は最近テストしたいくつかのレンズほどではなくが、良く補正されている。色収差は必ずしもすべての画像に現れるわけではなくが、必要なら後処理で補正できる。
  • 逆光耐性の問題は見られず、望ましくないフレアやゴーストを出すことはほぼ不可能だった。
  • 歪曲は+0.72%の弱い糸巻き型で、問題になる可能性はほとんどないだろう。
  • ボケは超望遠では滑らかなボケが期待されるが、このレンズも例外ではなく、ピントが合っていない部分はガサつきのない良好なグラデーションだ。
  • 周辺光量落ちはF4.5で-1.4stop、F5.6で-1stop、F8で-0.6stopと印象的だ。

  • レンズには価格や、重さ、汎用性、明るさなどの様々要素の間にトレードオフがあるが、価格のことは別にして、このレンズは明るさや重量の点で優れており、これは強力な武器になるだろう。実際に使用してみると、実に上手く設計された洗練されたレンズで、素晴らしい結果が得られる。検討すべきレンズの上位に位置するレンズだ。大いに推薦する。
  • 良い点:素晴らしい解像力、有用なF4.5の明るさ、高い効果のVR、容易に手持ち撮影が可能、周辺光量落ちが少ない、歪曲が小さい、フレアが少ない、高速でほぼ無音のAF、フルタムマニュアルフォーカス、カスタマイズ可能なコントロールリング、防塵防滴、カスタマイズ可能なL-FnとL-Fn2ボタン。
  • 悪い点:手頃とは言えない価格。

 

各所のレビューで高い評価を受けているZ400mm f/4.5ですが、ePHOTOzineのテストでも申し分のない高評価となっています。このレンズは開放から中央と隅の解像力の差がほとんどなく、均一性の高さは素晴らしいですね。また、明るさとサイズのバランスが良く、「手持ちで長時間振り回したいが、ある程度の明るさも欲しい」という方にはピタリとはまりそうなレンズですね。