トキナー「atx-m 11-18mm F2.8 E」はズーム全域で素晴らしい画質

DigitalCameraWorldに、トキナーのAPS-C Eマウント用の新しい広角ズーム「atx-m 11-18mm F2.8 E」のレビューが掲載されています。

Tokina atx-m 11-18mm F2.8 E review

  • このレンズは、フォーカスリングを 押す/引く 操作でAFとMFを切り替えるトキナー独自のフォーカスクラッチ機構が省略されている。
  • AFは高速でほぼ無音のリニアステッピングモーターを採用しており、フルタイムマニュアルフォーカスが可能だ。
  • 多くの超広角レンズと異なり、フードは一体型ではなく取り外し可能で、このためフィルター径も67mmと小さめになっている。
  • 鏡筒はプラスチック製で質感は非常に高い。マウント部にはUSB端子があり、必要に応じてファームウェアのアップデートが可能だ。
  • ズームリングとフォーカスリングは絹のように滑らかな動きで、ハンドリングは非常に洗練されていると感じる。フォーカシングはインナーフォーカスだが、ズーミングではわずかに鏡筒が伸びる。

  • 実写テストでは、トキナーの宣伝文句通り、AFは非常に速く静かであることが確認された。画質は画面全域で見事な解像力で、あらゆる点で素晴らしいものだ。色収差はごくわずかで、歪曲も広角端の若干のタル型の歪曲を除けば、ほとんど見られない。自動補正に頼っている多くのミラーレス用の広角レンズと比較して、この点(自動補正に頼らないという点)でトキナーは一歩リードしている。
  • 周辺光量落ちは開放では顕著で、主に広角端で見られるが、これは必要なら自動補正が可能だ。
  • ラボテスト(解像力):超広角ズームのラボテストでは普通のことだが、解像力チャートが近距離なので、隅の解像力の測定結果はお世辞にも良いとは言えない。しかし、実写では画面の全域に渡って優れた解像力だ。

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  • ラボテスト(色収差):色収差は自動補正をオフにしても全く気にならないレベルで、焦点距離や絞り値にかかわらず画面の隅まで色ズレは見られない。
  • ラボテスト(歪曲):11mmの歪曲はこの種の広角ズームとしては最小限で、13mmでは歪曲は解消している。16~18mmではわずかに糸巻き型の歪曲が見られる。

  • 11-18mm F2.8は大口径の広角ズームとしては小型軽量で、ソニーのAPS-C機によく馴染む。このレンズはAFは速くほぼ無音で、画質はズーム全域で素晴らしく、ハンドリングも洗練されており、総合的にコストパフォーマンスは抜群だ。
  • 良い点:広い画角、F2.8通し、軽量コンパクト。
  • 悪い点:ズーム域がかなり狭い、防塵防滴ではない。

 

解像力チャートでは隅の解像力が低めの値ですが、レビュアーの述べている通り、実写サンプルでは画面の隅までシャープで、大口径の広角ズームとしてはとても優れた画質という印象です。

AFや鏡筒の造りに関しても高評価で、全体的な完成度はかなり高そうですね。ズーム域がやや狭いことが問題なければ、このレンズはEマウントのAPS-Cの広角ズームでは有力候補になりそうです。