「EOS R10」の撮影体験は「EOS Kiss M2」とは全く別次元

webカメラマンに、キヤノン「EOS R10」と「EOS Kiss M2」の新旧対決記事(比較レビュー)が掲載されています。

"国民的"エントリーモデル・新旧対決!キヤノン EOS R10 vs EOS Kiss M2

  • 手に持った時の質感は個人的にはKissM2の方が上。ただし、操作するとR10の操作感が明らかに上質。電子ダイヤルやモードダイヤル、電源スイッチなど物理操作出来る部分の感触はミドルクラス感がある仕上がり。R10で残念なのはバッテリー蓋からバネが無くなったこと。
  • EVFの覗き心地というか、クリアさがR10の方が良くなっている気がした。覗き比べてみるとR10のほうが少しだけ良い感じに見える。
  • 握り心地はR10が圧倒的に良い。撮る気にさせるグリップって感じで、いかにもサブ機としても使えそうなニオイがする。

  • キットレンズの比較:標準ズームと高倍率ズームのどちらのレンズについてもRF-Sマウントのほうが光学性能が上というか、クリアでシャープ。タブレットサイズ(約10インチ)以上のディスプレイならすぐ分かるレベルで描写が違う。
  • 逆光耐性はほぼ同等。トータルでは「さすがR10(RF-Sレンズ)、新しいだけあるね」って感じ。使い心地の点でもRF-Sのほうが良くて、操作感がスムースだし、AFの速度と精度が明らかに上。

  • 高感度画質はパッと見でR10の勝ち。作例以外のシーンについても、撮影状況によってはISO800でも差が出ていて、特にフラットな部分やなだらかなグラデーション部で分かりやすく差が出る。
  • 被写体認識AFは圧倒的にR10。誰がレビューしても問答無用でR10。KissM2は表示のレスポンスが悪くて動体を撮る気にならない。R10ならそういうイライラがないので撮影が楽。特に被写体認識AFが実用的なので、新時代の簡単きれいを実現している。AF性能に関してはライバルのZシリーズとは天と地ほどの差がある。
  • バッファは貧弱なのでRAW+JPEGでバシバシ連写みたいな無理は出来ないけれど、それでも日常使いだけでなく、上位モデルのサブ機としての役割も果たせそうなくらいの実力はある。今回の2台であれば撮影を楽しみたいなら断然R10だ。

  • トータルで見てみると、R10は確かにミドル機で、KissM2はエントリーモデルだった。近いのはサイズ感だけで、撮影体験としては全く別の次元。(R10は)性能的には価格を納得させる内容ではあるけれど、(高倍率ズームキットで)18万円だしてトータルで満足出来るか? っていうと正直難しい。

 

EOS R10はEOS Kiss M2よりも設計が新しく価格もずっと上なので、性能面でアドバンテージがあるのは予想通りですが、AFや連写だけでなく画質面でもR10がリードしているようで、全体的にかなりの差があるという印象です。特に動体撮影に関しては、全く勝負にならないレベルのようで、動体撮影を考えている方は少し無理をしてもR10を選択した方がよさそうです。

また、キットレンズの性能差がかなり大きいようで、標準ズームのRF-S18-45mm F4.5-6.3は新設計なので、EF-M15-45mm F3.5-6.3よりも優れていても不思議はありませんが、同じ光学系を採用するRF-S18-150mm F3.5-6.3とEF-M18-150mm F3.5-6.3でもRF-Sの方が高い評価になっているのは興味深いところです。