タムロンの「28mm F1.4」「30mm F1.4」「35mm F1.4」「40mm F1.4」「50mm F1.4」の特許出願

タムロンがフルサイズミラーレス用の大口径の広角・標準単焦点レンズの実施例を含む、フォーカス時の像面変動と色収差を抑える技術のための特許を出願しています。

IP Force

  • 出願人:株式会社タムロン
    公開番号:P2022162600
    出願番号:P 2021067484
    公開日:2022-10-25
    発明の名称: 光学系及び撮像装置
  • 【課題】F値が小さい明るい大口径レンズでありながら、フォーカス変動時の像面変動及び色収差が抑えられた光学系及び撮像装置を提供する。
  • 一般的にF値が1.4程度の明るい大口径レンズは、被写界深度も浅くなり物体距離が無限遠から最至近にかけての合焦の際、像面変動をより抑える必要がある。また、センサ結像面上での像の色にじみ、アウトフォーカス部でのボケ像の色にじみ等の軸上色収差及び倍率色収差の補正がより重要となってきている。
  • 本件発明の課題は、F値が小さい明るい大口径レンズでありながら、合焦全域での像面変動及び色収差が抑えられた光学系及び撮像装置を提供することにある。

  • 実施例1(35mm F1.4)
    撮影距離 無限遠 最至近
    焦点距離 33.3896 32.2974
    Fナンバー 1.4500 1.4500
    半画角 32.8185 31.2228
    像高 21.633 21.633
    バックフォーカス 17.500 17.500

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  • 実施例2(40mm F1.4)
    撮影距離 無限遠 最至近
    焦点距離 40.3989 38.4571
    Fナンバー 1.4100 1.4726
    半画角 27.8608 26.1523
    像高 21.633 21.633
    バックフォーカス 17.4987 17.4987

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  • 実施例3(50mm F1.4)
    撮影距離 無限遠 最至近
    焦点距離 48.5017 45.4920
    Fナンバー 1.4399 1.5474
    半画角 23.7670 21.4597
    像高 21.633 21.633
    バックフォーカス 18.1462 18.1462

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  • 実施例5(30mm F1.4)
    撮影距離 無限遠 最至近
    焦点距離 31.4732 30.5281
    Fナンバー 1.4601 1.4852
    半画角 34.5150 32.9635
    Y 21.633 21.633
    バックフォーカス 17.5000 17.5000

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  • 実施例8(28mm F1.4)
    撮影距離 無限遠 最至近
    焦点距離 29.0933 28.1356
    Fナンバー 1.4500 1.4733
    半画角 36.9290 36.0637
    像高 21.633 21.633
    バックフォーカス 17.5000 17.5000

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タムロンのミラーレス用のレンズは、現在、ズームが中心で、単焦点レンズは小口径の広角レンズが3本ラインナップされているだけですが、今後、今回の特許の実施例のようなF1.4の大口径単焦点レンズが登場するのかもしれませんね。これらのレンズの直接のライバルは、シグマのDG DN Artシリーズでしょうか。