ソニー「α7R V」は「EOS R5」に対抗するための機能を全て備えているカメラ

DPReviewに、先日発表されたソニー「α7R V」の初期レビューが掲載されています。

Sony a7RV initial review

  • センサーは旧型と同じ6000万画素のCMOSセンサーだが、ソニーは、新型プロセッサの採用により、旧型では引き出せなかったセンサーの機能を最大限に活用できると述べている。新型機で採用された多くの機能は、より強力になったプロセッサによるものだ。
  • AFシステムは、人間、動物、鳥、昆虫、車、電車、航空機の認識が可能で、興味深いことに、動物と鳥には別々のモードが用意されており、動物と鳥を組み合わせた設定もある。
  • ボディ内手ブレ補正は大幅に強化され、標準テストで 8段分 の評価を達成している。この手ブレ補正は他社の多くが行っているような、ボディとレンズの協調補正ではなくボディのみで達成されている(ソニーの手ブレ補正システムは、補正の軸ごとにボディ内またはレンズ内の補正を適用し、両方を同時に使用することはない)。
  • 連写は、JPEGと非可逆圧縮RAWで最大10コマ/秒で、ハイクオリティRAWでは7コマ/秒に低下する。バッファには、最大583枚の圧縮RAWファイルを格納できる。

  • 動画は8KとオーバーサンプリングのAPS-C 4Kでは、かなりのローリングシャッター歪みが見られる。全幅読み出しの4Kでは少し改善するが、クロップされた4K60pモードのみ、ローリングシャッター歪みが適切に抑えられている。
  • α7R Vにはα7S IIIと同じ放熱機構が採用されており、温度のリミットを高く設定している場合は8Kで30分の録画ができる。
  • α7R Vの直接のライバルはキヤノンのEOS R5で、両機のスペックは近いが、α7R Vはより高画素でバッテリーライフが長く、より柔軟性の高いモニタを備えている。
  • ボディの最大の変更点はバリアングル式モニタの後ろにチルト式の可動部があることで、これはバリアングルモニタを開いた際に、マイクとヘッドホン端子の邪魔にならないようにモニタを傾けることができることを意味している。
  • EVFも旧型から改善され倍率は0.9倍、944万ドットになっている。このEVFはAF時は解像度が低下するが、非常に高い解像感が得られる。
  • CFexpreesカードの採用で、書き込みが速いため、特に10コマ/秒の連写時にカメラの動作が少し速くなったように感じられる。
  • メニューは新メニューシステムが採用され、設定の場所が予測しやすくなり設定箇所を覚える必要性が大幅に減っている。

  • 改善点を見出すのが困難なほど洗練されたカメラだったD850ほどとは言わないが、α7R Vに大きく不足している部分を指摘するのは難しいだろう。他のソニーのRシリーズがそうであるように、α7R Vも高解像力と広いダナミックレンジを備えながら、幅広い写真撮影の分野に対応するツールとなっている。また、メニューシステムの見直しにより、カメラの複雑さに圧倒されることもない。
  • α7R Vがどれだけ好感度が持てるカメラになるのかは、まだ分からない。α7R Vはスペックシート上ではEOS R5と激しく競い合うのに必要なものを全て備えているが、メニューやエルゴノミクス、パフォーマンスでこのカメラで写真を撮りたいと思えるカメラに仕上がっているだろうか? 今後数週間で判明するだろう。

 

α7R Vのセンサーは完成度の高いカメラに仕上がっているようで、実写レビューが出てくるのが楽しみですね。センサーに関しては新型になるという噂も何度か流れていましたが、実際にはα7R IVと変わってないようです。画像処理エンジンの換装でAFなどは大きく性能アップしていますが、センサーが従来のままなので、動画ではローリングシャッター歪みが目立つのがウィークポイントのようです。また、IBISに関しては、協調補正ではなくボディ単体で最大8段分の効果を実現したのはすごいですね。