PetaPixelにパナソニックのm4/3のフラッグシップ機「GH6」のレビューが掲載されています。
・One of the Best Hybrid Cameras You Can Buy
- GH5からの最も明確は変更点はボディであり、GH6はS1Hと非常によく似ている。前面には赤い録画ボタンと共に、非常に歓迎される2番目のファンクションボタンが追加された。また、グリップが深くなりシャッターボタンの角度も変わっている。
- 液晶モニタはチルトとバリアングルの両方の機能を兼ね備えており、側面の端子に差し込まれたケーブルにも干渉しないように配置されており、ミラーレスカメラの中では最高のものだ。タッチパネルの反応も非常に良い。
- バッテリーはCIPA規格では360枚だが実写では1000枚を楽に超えている。CIPAの評価はあてにならない。しかし、動画ではバッテリーライフは問題で、残念ながらGH6はGHシリーズでは初めてバッテリーグリップが用意されていない機種だ。
- パナソニックが位相差AFを採用せずにDFDに固執していることに多くのユーザーが悔しい思いをしているが、AF性能は通常のコントラストAFよりは優れており、特に被写体認識の対象となる被写体では通常のコントラストAFよりも顕著に優れている。しかし、レンズがウォブリングした際にEVFで時折チラツキが見られることと、DFDがパナソニック以外のレンズでは使えないことは問題だ。
- 手ブレ補正の協調補正がOM Systemと互換性が無い問題と、DFDの互換性が無い問題を両社が強力して解決してくれることを願っている。
- スチルの撮影ではDFDによるAFに大きな問題はなく、フォーカスとロックオンが速く、優れた被写体追尾ができる。しかし、OM-1の積層型クアッドピクセルAFと張り合えると考えてはいけない。
- DFDは依然として動画のAFには適していない。GH5やG9からは改善されているが、EVFでも確認できるピントの「揺れ」が動画にも記録される。
- パナソニックはGH6の新型センサーについて「いつも我々が使用していると誰もが思っているメーカーによって製造されたものではない」と述べている。
- 残念なことにダイナミックレンジブーストはベースISOよりも3段分高い感度になり、スチルではISO800となってしまう。
- パナソニックの発色は少々扱いが難しく、特にピンクがかった赤は難しいと感じている。黄色も緑に圧倒されてしまうため、木の葉の再現にはある程度の作業が必要になる。私はOMとニコンの緑を少し黄色に偏らせる温かみのある発色が好みだ。
- GH6のJPEGにはあまり感心しない。これまでのパナソニックのカメラよりは優れているように見えるが、細部のディテールは依然として酷いものだ(ノイズリダクションを最低にしても)。赤はピンクが強すぎ、黄色は緑が強すぎる。OM-1のJPEGはデフォルトの設定でさえ、非常に発色が正確で過度に飽和しておらず、ディテールの再現に優れている。ここではGH6はOM-1に追いつくことができない。
- 動画のDRブーストモードは素晴らしく、GH5よりも0.5から1EV優れたパフォーマンスを発揮していると思う。しかし、これはDRブースト有効時に限られており、ISO250ではGH5に後れを取っている。
- GH6は非常に大きく重いカメラだが、優れた多目的カメラだ。スチル用にはGH6は勧めないが、動画またはハイブリッド用途には心から勧められる。GH5かGH5IIを持っている場合、GH6にアップグレードするか疑問に思っている場合は、その答えはイエスだ。
- 他の選択肢として明確に挙げられるのはOM-1で、これはm4/3では他のどのカメラよりも素晴らしいカメラだ(少なくともスチルでは)。OM-1はGH6の豊富な動画機能には遠く及ばないが、AFトラッキングとローリングシャッターのスキャン速度ではGH6を凌駕している。
- あなたが主にスチルの写真家ならOM-1を選択するべきだ。画質やISO800以下のダイナミックレンジ、AF、耐候性、連写速度、バッテリーグリップなど比類のない選択肢だ。動画でもAFトラッキングが重要な場合はOM-1を使用するべきだ。最高品質の動画を求めるならGH6を入手するのがいい。
GH6のセンサーは「いつも我々が使用していると誰もが思っているメーカーによって製造されたものではない」と述べられており、ソニー製ではないことが示唆されていますが、どのメーカー製なのか気になるところですね。
レビューの内容から見て、GH6は動画が主な用途で、AFトラッキング性能を重視しない場合なら良い選択肢になりそうです。動画の品質や機能は文句なしにGH6ですが、動体を含めて幅広い被写体を撮りたい場合は汎用性の高さでOM-1に軍配が上がりそうです。
パナソニックのJPEGに関しては、高く評価している人が多いですが、ここでは発色の扱いが難しく、細部のディテールが芳しくないと述べられており、珍しく非常に厳しい評価になっていますね。
ぷくぷく
フルサイズ機各社がこれだけ動画も高性能化している現状ではあまりに甘いスペックかと思ってます。ビックリするくらいコンパクトか高性能化しないと厳しいと感じていますがどうでしょうか。
hashiruhito
GH6は使用したことがありませんが、発色の傾向が大きく変わったとされるG9以降のS5とそれ以前のG8の使用経験があります。
発色の傾向として、デフォルトだと赤の発色がピンクに被るのは確かに感じたことがありました(特に楓などの紅葉にて)。
その一方、赤以外の発色は総じてG9以降の機種の方が鮮やかな傾向でありつつも、全体的なバランスは良い気がします。
G8以前の機種は、WBオートでも少し暖色気味に被るのが気になっておりましたので…
どこかを調整するとどこかで粗が出て、バランスが難しいですね。
j
他社とパナソニックの併用で
人物撮影していますが
人肌の出方は
パナソニックのほうが
ずっと安定しています
色の好みだけでなく
安定感が違います
2石
どこの会社が作ったセンサーなのかというのは、消費者はあまり気にするところではないと思います。
それよりもコントラストAFにこれだけ拘って頑なに像面位相差を採用しない理由がもはや消費者には理解できない状況です。
GH5/Sの頃のパナソニックは挑戦的であり、これからを期待する代表的なメーカーでした。東京オリンピックの前には8kルミックスを出すと公言されてました。
あの頃のパナソニックなら真っ先に像面位相差採用に行っていたはずで、
一体どうしてこんなに保守型になってしまったのでしょう
ミック兄さん
Panasonicは修正が静止画ほど簡単ではない動画で
何かの拍子に画面内へAFピクセルが映り込んでくるのを
嫌がっているかもしれませんね。
これに関してはCanonもモアレの発生をかなり嫌っていて
ローパスフィルターをかなり効かせ目の絵作りしてますので
ローパスレスのSONYやNikonとは描写の傾向が結構違います。
各メーカーそれぞれ異なるポリシーが有るので
像面位相差AFをやらないのかやれないのかは外からわからないですよね~。
Split
協調手ぶれ補正は、パナ側が対応しようにもレンズが少ないですよね。
OMDSのシンクロ手ぶれ補正対応のレンズは、12-100/F4 IS, 300/F4 IS, 150-400/F4.5 IS、この3本だけです。レンズ側だけでもかなり効くので、協調しても1段向上程度では苦労の割に効果が薄いかもしれません。
むしろ、OMDSの方がパナレンズに対応して欲しいものだけど、OM-DはIBISが強力なので協調しなくてもあまり支障がない。実際両社のレンズとボディーを混在して使ってますが特に困ってません。(自分は動画は撮らないのでそっち方面は分かりませんが。)
まぁロールぐらいは対応して欲しいとは思いますが…。ボディー側だけで対処できるし。
ところで、パナの商品企画の香山氏のインタビュー動画が10/5付けで上がってます。
以下のリンクはAFについての箇所。
https://youtu.be/hiqupb_c2mE?t=792
GH6の開発タイミングでは像面位相差では画質が不足していた模様。また、開発には5年ぐらいかかるとのこと。
将来的に像面位相差を否定していないのは以前と変わらずですね。
もしセンサーメーカーがソニーではないとしたら、画質不足というのはその関係なのかな。
しかし、要素技術からとはいえ開発に5年ってのは長いですね。
動画にも像面位相差が必要という風潮になってまだ2~3年ぐらいですから、開発してるとしても数年先でしょうか。
GH6のバリエーションモデルとして早めに出てくると良いのでしょうけど、基幹技術に関わるから処理が大幅に変わりそうだし、難しいんでしょうかねぇ…。
山田です。
パナは三脚、MFで固定して動画撮る用、それ以外はOM-1という感じですか。
映像に特化したカメラとして売っているのにAFとローリングシャッターの対応がおそまつなのは残念ですね。
逆に弱点がハッキリしていて、改善すれば間違いなく需要があるのに対応できていないのは、何が原因なんでしょうね?
BSG
センサーはサムスン製でしょうか?
ソニーをキャッチアップしていますので。
いずれにしてもセンサーの革新が新しい機種の開発につながりますね。
今後も切磋琢磨を期待しています。
パナ使い
センサーはタワージャズ製だとして、そもそも像面位相差AFの技術があるんでしょうか? ソニーに戻さないと無理なのでは?
ちばちば
センサーはソニーでも、元パナのタワージャズでもなくて、サムスンだったりして。
スマホ用のセンサーでは、ソニーとかなり競ってますよね。
像面位相差の技術も持ってますよ。
swing
タワージャズは今はタワーセミコンダクターですね。
というか元パナの工場はタワーパートナーズ というタワーセミコンの子会社の模様。
パナセンサーはノイジーで残念というイメージが強いので、その流れを汲むセンサーだと品質向上に苦労しそうですが…。
今は資本関係無いのだから、無理に使う理由も無いから使って無いかもしれませんが。
デジイチのセンサーがソニー中心で後はキャノンだけ、というのも寂しいので他社にも頑張って欲しい所ですけど、使用者としては画質や性能が最優先だから、素直に最高性能のセンサー採用して欲しいね。
実際、GHシリーズにはソニーのセンサー使ってるものもありますし…。