ニコン「Z 9」のファームウェアVer.3.00は「そこまでやるか」と思うくらい充実した内容

価格.comマガジンに、ニコン「Z9」のファームウェアVer.3.00のレビューが掲載されています。

ニコン「Z 9」の進化が止まらない! ファームウェアVer.3.00の新機能を全チェック

  • 「Z 9」のハードウェアは非常に性能が高く、2021年12月の発売当初から、「ハードウェアの性能にまだまだ余裕がある」と言われていた。事実、最初の大型アップデートなったファームウェアVer.2.00では、発売当初からは別モノと言っても大げさではないくらいの進化を遂げている。
  • そして今回、2回目のメジャーアップデートとなるファームウェアVer3.00が公開された。今回も、細かい点を含めると、その進化点・改善点は多岐にわたる。「そこまでやるか」と思うくらいの充実した内容だ。

  • 「ハイスピードフレームキャプチャ+」に約60コマ/秒設定を追加:常に被写体の動きが表示・更新される「Real-live Viewfinder」の60fps表示とマッチするのがポイント。[C30]よりも滑らかなファインダー表示で被写体を追うことができる。
  • 高周波フリッカー低減の改善:従来バージョンではカスタムボタンにのみ割り当てることができた「高周波フリッカー低減」が、静止画撮影メニューに追加された。

  • 「ハイレゾズーム」の追加:動画撮影の新機能として、レンズの望遠端を超えるズーミングが可能な「ハイレゾズーム」が追加された。4K動画撮影時には4Kの解像感を保ったまま最大2倍のズーミングに対応する。この機能は、電子ズームやクロップとは異なり、解像感が落ちないのがポイント。
  • 動画撮影時の高周波フリッカー低減に対応:従来は静止画撮影時のみの機能だった「高周波フリッカー低減」が、動画撮影時にも利用できるようになった。

  • AF低輝度限界が0.5EV向上:-6.5EV(スターライトビュー有効時:-8.5EV)だったAFの低輝度限界が、ファームウェアVer.3.00では、-7EV(スターライトビュー有効時:-9EV)に向上した。
  • AF精度の向上:低輝度下や低コントラスト時など幅広いシーンでAF精度が向上。暗いシーンでのAFのバラツキを低減している。
  • 背景張り付きの改善:ピントが背景に張り付いて戻らない現象をさらに改善
  • 「3D-トラッキング」使用時の横切り被写体に対するピント乗り移り対策
  • 「3D-トラッキング」使用時の動物に対するAF追従性の向上
  • カスタムボタンの追加・機能拡充:カスタムボタンとして機能する操作系に、DISPボタン、感度ボタン、露出補正ボタン、動画撮影ボタン、縦位置感度ボタンが追加された。ボタンに割り当てられる機能も拡充され、「FX/DX切り換え」「静止画フリッカー低減」「リモートカメラの優先接続」「ライブビュー情報表示の切り換え」などを選択できるようになった。

  • 「Z 9」のファームウェアVer.3.00は、「ハイスピードフレームキャプチャ+」の約60コマ/秒設定や、動画撮影時の「ハイレゾズーム」などが大きな進化点。従来の「ファインダー優先」の動作を再設定するなど、ユーザーの使いやすいと判断する機能を積極的に取り入れているのも特徴だ。
  • 発売から約1年が経過しても、「Z 9」は、フルサイズミラーレスとして最高性能を誇る1台であることは変わらない。なお、ニコンによると、「Z 9」については今後もファームウェアアップデートを計画しているとのこと。まだ進化する余地を残しているのがすごい。

nikon_z9_kcm_20221027_001.jpg

ニコンZ9の新しいファームウェアは進化の度合いがかなり大きく、ちょっとしたマイナーチェンジをしたくらいの進化をしているという印象です。今回の新ファームでは機能の追加だけでなく、AFの低輝度限界や精度、トラッキング性能などのカメラの基本となる部分が大きく底上げされているは素晴らしいですね。今後もまだ進化するということなので、Z9は更に完成度の高いカメラになっていきそうです。