シグマ「18-50mm F2.8 DC DN」と富士フイルム「XF18-55mmF2.8-4」はどちらを選ぶべき?

DPReviewTVが、シグマのXマウント用の18-50mm F2.8 DC DNと富士フイルムXF18-55mm F2.8-4 R LM OISとの比較レビュー動画を公開しています。

DPReview TV: Sigma 18-50mm F2.8 DC DN vs Fujifilm 18-55mm F2.8-4 LM

  • シグマの素晴らしい18-50mm F2.8 DC DNと、評価の高いXF18-55mm F2.8-4はどちらがより投資の価値のあるレンズなのか? という疑問が湧いたのでテストを行った。
  • シグマ18-50mm F2.8 DC DNは、コンパクトで手頃な価格で我々のお気に入りのレンズだ。一方で、XF18-55mmF2.8-4は最初期のレンズだが、最高のキットレンズという評判を得ている。

  • シグマ18-50mm F2.8は非常に軽量コンパクトで、フィルター径も55mmで富士の58mmよりも小さい。マウントにはシーリングが施されているが、手ブレ補正と絞りリングは非搭載で、フォーカスリングの感触は非常に緩い。
  • 富士XF18-55mmはシグマよりも少し重くかさばるが、フォーカスリングは十分な重さがあり、絞りリング(これは非常に重要だ)と手ブレ補正も搭載されている。全体としてXF18-55mmの方がより多機能だ。
  • 逆光耐性はどちらのレンズも非常に良好で、基本的にゴーストは発生しない。
  • 軸上色収差はシグマはいくらか見られ、富士も同程度見られるが、それほど酷いものではなく扱いやすい。
  • AFは富士はリニアモーターで、シグマはリニアではないが、どちらもキビキビと動き同程度のパフォーマンスで、あらゆるジャンルの撮影で申し分なく使える。
  • フォーカスブリージングはどちらのレンズもわずかに見られるが、甲乙つけがたい。

  • 18mmの解像力は、中央はどちらのレンズも開放から非常にシャープでよく似た結果だ。隅は開放ではシグマの方が少し甘く、F5.6まで絞っても富士と同じ解像力にはならない。
  • 望遠端の解像力は、中央はどちらのレンズも開放から非常にシャープだ。隅は18mmとは逆にシグマが富士よりも少しシャープだ。
  • この2本のレンズの光学性能は非常に近いので、大きな違いは富士に手ブレ補正(OIS)搭載されているということで、IBIS非搭載機で使う場合は富士XF18-55mmが理に適っているだろう。しかし、富士にはIBIS搭載のボディが多く、また、望遠端ではシグマはF2.8と明るくよりシャープなので、望遠側での撮影が多いならシグマが優れた品質が得られる。

  • 価格はシグマが549ドル、富士が699ドルで、シグマの方が安価だが、富士XF18-55mmはレンズキットならシグマの同等の価格で入手できる。
  • シグマ18-50mm F2.8はEマウント版も素晴らしいレンズだったが、Xマウント版も素晴らしいレンズだ。XF18-55mmを持っている人はシグマに買い換えないと思うが、このレンズを持っていない場合は、より明るいシグマ18-50mm F2.8は素晴らしい選択肢だ。しかし、富士XF18-55mmも最初期のレンズで発売から時間が経っているにもかかわらず健闘している。

 

シグマ18-50mm F2.8 DC DNとXF18-55mmF2.8-4は、光学性能は総合的に見ると同程度のようで、シグマは望遠端で1段分明るいにもかかわらず収差を良く抑えていますが、XF18-55mmは発売から既に10年経過していることを考えると、最新のシグマ18-50mm相手に健闘していると言ってよさそうです。

シグマは望遠側で1段分明るく防塵防滴仕様で、一方、富士は絞りリングと手ブレ補正を搭載と、お互い得意分野が異なっているので、優劣は付けにくいところかもしれませんが、ポートレートを撮りたい人には大きくボカせるシグマの方が向いてそうですね。