キヤノンの「70mm F1.8」「85mm F1.8」「100mm F2」のハーフマクロの特許出願

キヤノンがフルサイズミラーレス用の中望遠単焦点レンズのいくつかの実施例を含む、迅速なフォーカシングと高い光学性能を両立する技術に関する特許を出願しています。

IP Force

  • 出願人:キヤノン株式会社
    公開番号:P2022171857
    出願番号:P 2022148286
    公開日:2022-11-11
    発明の名称: 光学系およびそれを有する撮像装置

  • 【課題】 迅速なフォーカシングを可能としつつ高い光学性能を得ることである。
  • デジタルカメラやビデオカメラ等の撮像装置に用いられる光学系として、焦点距離が長くFナンバーが小さい大口径の望遠型の光学系がある。 このような光学系では小型で高い光学性能を有し、オートフォーカス機能による迅速なフォーカシングに対応することが求められている。加えて、最短撮影距離の短縮、最大撮影倍率の増大が要望されることがある。
  • しかしながら、特許文献1に記載された光学系について、最短撮影距離を短くし、より焦点距離を長くしつつより大口径比化した場合、次のような課題があった。すなわち、第1レンズ群の軽量化、フォーカシングに伴う移動量の抑制、高い光学性能の実現を同時に達成することが困難である結果、迅速なフォーカシングを行うことが困難となるおそれがあった。
  • そこで本発明は、迅速なフォーカシングを可能としつつ高い光学性能を得ることを目的とする。

  • 実施例1(85mm F1.8 ハーフマクロ)
    焦点距離 82.79
    Fナンバー 1.86
    半画角(°) 14.64
    像高 21.64
    レンズ全長 101.21
    バックフォーカス 15.89

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  • 実施例4(100mm F2 ハーフマクロ)
    焦点距離 98.50
    Fナンバー 2.05
    半画角(°) 12.39
    像高 21.64
    レンズ全長 104.21
    バックフォーカス 25.00

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  • 実施例5(70mm F1.8 ハーフマクロ)
    焦点距離 71.09
    Fナンバー 1.86
    半画角(°) 16.93
    像高 21.64
    レンズ全長 92.50
    バックフォーカス 13.04

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実施例のレンズは倍率0.5倍までのデータが掲載されているので、いずれもハーフマクロのようです。EFマウントでは並単の100mm F2がありましたが、特許が出願されているのでRFでも100mm F2が登場する可能性はあるかもしれませんね。

85mm F1.8に関しては、既にハーフマクロの85mm F2が製品化されているので製品化されることはなさそうです。70mm はキヤノンはEFでも製品化したことのないレンズですが、シグマには70mmのマクロレンズがあるので、需要はあるのかもしれませんね。