NONS「SL660」は使いやすく手間をかけずに楽しめるフィルムカメラ

Thephoblographerに、NONSのEFマウントとInstax Squareフィルムを採用した一眼レフのインスタントカメラ「SL660」のレビューが掲載されています。

A Film SLR Made Insanely Easy? Nons SL660 Review(画像はNONS公式サイトより)

  • NONS SL660はフィルム現像のコストや手間なしで、Instax Squareフィルムでフィルム一眼レフ体験ができるカメラだ。マウントはEFマウント(電子接点はなし)だが、アダプターで他のマウントのレンズも使用できる。明るい単焦点レンズを装着したSL660はInstax(チェキ)では実現できないボケ味の写真が撮れる。
  • アダプターでFマウント、Kマウント、コンタックスヤシカマウントなど幅広い絞りリング付きのレンズを使用できる。
  • Instax Squareのフィルムパックを収納するために、カメラのサイズは少し大き目だ。
  • シャッタースピードは最高1/250秒なので、明るい日光下の撮影ではNDフィルタが必要になる場合がある。
  • NONSの最初のレンズ交換式インスタントカメラSL42と比べると、SL660はより大きなInstax Squareフィルムを採用し、ボディは金属製でより頑丈で小さくなり、シャッターのラグが少なくなっている。木製のグリップは美しく、SL42よりも快適だ。ノブ、ボタン、レバーは安っぽさが無く全てが良く出来ていると感じる。
  • このカメラが長持ちするかどうか言うのが難しいが、最初のSL42と較べて造りの品質が大幅に改善されていることは間違いない。

  • SL660はミラーレスよりも一眼レフに近いサイズの大型カメラで、高さは5インチ強、重さは850gだ。カメラの前面には木製の素敵なグリップがあり、このグリップはSL42よりも快適だが、手と一体化するように感じるようなグリップではない。
  • マウント内にはフルサイズ用のレンズを中判カメラのように見せる(イメージサークルを拡大する)光学系が組み込まれている。
  • ファインダーの視野は実際に撮影される範囲よりも狭いので、画面の隅に不要なものが写ることがある。
  • フィルムはグリップ側から飛び出すので、フィルム取り出し中にはグリップを握ることはできない。
  • 付属のストラップはロープ状で見栄えが良いが、フラットなストラップほど快適ではない。
  • バッテリーはボディに内蔵されていて、取り外すためのドアはない。6パックのフィルムを撮影してもまだ半分のバッテリーが残っていたので、バッテリーライフに大きな問題はないだろう。しかし、バッテリーが古くなった場合、簡単に交換はできない。
  • シャッター音は非常に大きいが、満足のいく音がする。
  • フォーカシングは電子接点の無いカメラなので、完全にマニュアルフォーカスだ。デジカメのフォーカスピーキング機能が恋しくなることもあったが、ピント合わせは光学ファインダーで十分だと思う。開放で撮った写真は少し甘いものもあるが、それがこのカメラのヴィンテージな魅力を増している。

  • SL660を使うのは楽しく、プリントできることやヴィンテージレンズが使えるなど、沢山の魅力が詰まっている。しかし、フィルムが排出されずに、フィルムが破れてしまうトラブルに2度遭遇した。
  • 露出はカメラの上部の画面に選択したシャッター速度に対する推奨の絞り値が表示される。これは大きな助けになり、大部分の撮影で上手く露出を設定することができた。しかし、太陽の下では露出の表示よりも少し暗めに撮影する必要があり、また、屋内では少し明るめに撮影すると最高の結果が得られた。
  • 画質はInstaxフィルムの色とヴィンテージレンズの組み合わせが見事な効果を生み出す。これはストリートフォト用に楽しめるカメラだ。発色は実物よりも少し濃く感じる。
  • フィルム現像の手間なくフィルムカメラを使いたい場合はSL660を購入して欲しい。SL660は使いやすいカメラでありながら、多くのヴィンテージレンズに対応し、瞬時にプリントが得られる。このカメラは昔ながらキャラクターと最近の便利さを上手く融合したカメラだ。シャッター速度の上限が1/250秒なので明るい野外ではNDフィルターが必要だ。

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SL660はEFマウントとInstax Squareフィルムを組み合わせた異色のカメラで、気軽に楽しめて味のある写真が撮れるようですね。ファインダーは視野率は低いようですが一眼レフなので、慣れれば正確にフレーミングできそうです。マウントはEFマウントですが、電子接点は無くEFレンズは絞れないので、実際はアダプターでFマウントやKマウントなどの絞りリングのあるレンズを使うことになりそうですね。