「OM SYSTEM OM-5」は小型軽量でオールマイティーな性能

DigitalCameraWorldに、OMDSの新しいミドルレンジ機「OM SYSTEM OM-5」のレビューが掲載されています。

OM System OM-5 review

  • OM-5はオリンパスのブランド名を冠していないが、E-M5 Mark III の後継機のミドルクラスカメラだ。センサーはE-M5 III と同じだが、新しいTruePic IXプロセッサーとの組み合わせで、コンピューテーショナルフォトが進化しており、この部分は輝いている。
  • ボディの形状はE-M5IIIとほぼ同じで、極めてコンパクトで重さはわずか366gだ。EVFとモニタもE-M5IIIと同じ解像度で、実用的ではあるが意欲的なスペックではない。しかし、防塵防滴はIP53を誇っており、これはフラッグシップ機のOM-1に匹敵するもので、このクラスでは最も信頼できるシーリングだ。
  • AFは顔認識と瞳認識の改良によって、AFが騙されることが多い横向きの顔にも素早く合焦する。手ブレ補正は動画でも非常に有用で、シンバルのような滑らかさが得られる。また、録画時間の制限がなくなりLogも使用でき、縦位置の動画も可能になっている。また、アプリを使用せずにWebカメラとして使用することができ、動画配信ができる。

  • ラボテスト(解像力):OM-5はE-M5 III と同じ2040万画素センサーで、旧型のE-M5 III や2400万画素のEOS R10と同等のディテールが得られる。

omds_omsystem_OM-5_res_dcw_001.jpg

  • ラボテスト(ダイナミックレンジ):ダイナミックレンジは低感度域ではE-M5IIIよりも1EV広く、X-S10とさえ張り合っている。ISO6400以上では差は縮まるが、OM-5は依然として強く侮れない存在だ。

omds_omsystem_OM-5_d-range_dcw_002.jpg

  • ラボテスト(S/N比):画像の鮮明さ(ノイズの少なさ)に関しては、2機種のm4/3機が非常に近い。各カメラの画像処理の違いがスコアのわずかな差の原因だと思う。

omds_omsystem_OM-5_SN_dcw_003.jpg

  • 結論:OM-5はフラッグシップ機の機能とオールマイティーな性能をコンパクトかつ手頃な価格で提供する素晴らしいミドルレンジ機だ。OM-1のような大きな変化がなかったことに批判もあるが、OM-5はOM-1の最もクールな機能をより小さなポケットに入るボディで提供しており、必要なときにいつでも使える品質に妥協のないカメラで、冒険に出かけたいときにOM-5は完璧な相棒になるだろう。
  • 良い点:7.5段分の効果の手ブレ補正、IP53の耐候性、ライブND、マイク端子。
  • 悪い点:2040万画素の解像度、シングルカードスロット、micro HDMI端子、micro USB端子、撮影中に充電できない。

 

OM-5は海外の噂と異なりE-M5IIIのマイナーチェンジモデルだったために、期待外れに感じた人も多かったようですが、高性能な防塵防滴を採用した小型軽量で手頃な価格のミドルレンジ機として上手くまとまっているという印象です。画質面では、E-M5IIIと較べてダイナミックレンジが1EV改善しているのは予想外の収穫ですね。

ただ、被写体認識AFが無いことと、各所で指摘されているmicro USB端子の採用は最新のミドルレンジ機としては少々残念なところかもしれません。