ニコンは「Z 9」の革新的性能を他機種にも展開する

週刊エコノミストOnlineに、ニコンの馬立稔和社長のインタビューが掲載されています。

光学・精密技術で「ものづくり」を革新

  • (カメラ事業は一時苦戦した。今後の戦略は?)
    スマートフォンの普及によりデジタルカメラ市場が急激に縮小し、一時は事業が赤字に陥ったが、生産能力を適正化し、販売チャンネルを整理するなどした結果、21年度に黒字化した。厳しい状況になったのは、一眼レフからミラーレスに本格移行する時期が重なったためだ。

    21年末に発売したミラーレスの旗艦モデル「Z9」が好調でその革新的性能を他機種にも展開し、若年層向けの宣伝や製品開発も強化する。スマホでは撮影できない高レベルの動画機能を搭載したい。

  • (高性能の製品を増やす方向?)
    19年に社長になった時、「映像製品はプロ・趣味層にフォーカスする」という方針を決め、コンパクトカメラは段階的に縮小した。高機能製品が増えたことで、平均単価は2割上がった。今後はより手に取りやすい価格帯の機種を増やしていきたい。開発はミラーレスに集中するが、一眼レフは販売を続け、撤退はしない。

 

Z9のAF性能を受け継いだ中級機を待っているニコンユーザーは非常に多いと思いますが、そのような機種が登場するのはどうやら間違いなさそうですね。

また、最近はカメラの販売の主力が高価格帯の機種に移行して単価がどんどん高くなっていますが、ニコンは「今後は手に取りやすい価格帯の機種を増やしたい」ということなので、ミドルロークラスやエントリークラスの製品の登場も期待できそうです。

一眼レフに関しては、「開発はミラーレスに集中するが、販売を続け、撤退はしない」ということなので、新機種の登場は期待できないかもしれませんが、すぐにFマウントシステムが終了することはなさそうです。