ソニーはなぜスマートフォン造りが下手なのか?

Amateur Photographerに、ソニーのスマートフォンの主にカメラ機能に関する意見記事が掲載されています。

Opinion: Why is Sony so bad at making smartphones?

  • ソニーのスマートフォンは大変出来が悪い。ソニーのカメラは紛れもなく素晴らしく、そしてソニーが優れたスマートフォンのセンサーを造れることを考えると、同社がまともなXperiaを造れないのは全くおかしな話だ。

    このように考えているのは私だけではなく、他の評論家や専門家も、ここ数年のソニーのスマートフォンの出来を揶揄している。販売台数がそれを物語っており、ソニーのスマートフォンの販売台数は全体の1%にも満たない。

    例えば、最近の最近のXperia 1 IVを例にとると、ソニーは、「プロフェッショナルユーザーは、ナイトモードやポートレートモードなどの便利で楽しい機能を望んでいないと信じている」と語っている。したがって、漠然とした自動モードか、完全に自分でコントロールするマニュアルモードに頼らざるを得ない。

    理屈の上では、自分でカメラをコントロールできるのは良いことだと思うが、現実にスマートフォンのマニュアルモードやプロフェッショナルモードを使うケースがどれだけあるだろうか?

    私はプロのレビュアーだが、「実生活」(つまり、遊びで写真を撮る場合)では、そのようなモードの使用を考えたことすらない。スマホは私よりはるかに賢く、99%の確率で思い通りの仕事をしてくれる。

    他にもソニーのスマートフォンには不可解な部分があり、
    たとえば、ネイティブのカメラアプリにはバーチャルシャッターボタンがない。どうやら「プロ」のユーザーは本物のシャッターボタンを押したいようだ。

    これは理にかなっていると思うが、このシャッターボタンが配置があまりに悪いので、私は何度もスマホを落としそうになったし、また、縦位置での撮影は考慮されていない。さらに腹立たしいことに、縦位置で撮影しているときにインターフェースが回転しないため、片側に首をかしげたままシャッタースピードやその他の情報を読むことになる。我々は何度もこの問題をソニーにフィードバックしてきたが、いまだに修正されていない。

    また、Xperiaの形状は適切ではなく、ソニーは、人々がスマートフォンでハリウッド映画を見たいと考えているようで、映画用に形状を優先しているようだ。その結果、Xperiaは細長くて持ちにくく、ポケットからはみ出しやすい使いにくいスマートフォンになってしまった。

    次にスマートフォンに世界初のズームレンズの搭載したことだ。ソニーのエンジニアは自分たちが「出来ること」にばかり気を取られて、「やるべきこと」を考えていないと思わずにいられない。このズームは我々のレビューでは、かなり芳しくないことが分かった。

    また、Xperia PRO-Iを見てみると、マーケティング資料では1インチセンサーの搭載がアピールされているが、ソニーはこのセンサーをクロップして使うという不可解な決断をした。なぜ、そのようなことをするのだろうか?

    ソニーは過去10年、一貫して優れたカメラとレンズを製造しており、αシリーズでは卓越した結果を出している。自社のスマートフォンでももっと良いものが開発できるはずなのにできないのは腹立たしいことだ。

 

小型軽量化が得意なソニーはスマートフォン造りも得意そうに思えますが、AmateurPhotographgerのレビュアーは、ソニーのスマートフォンをかなり厳しい目で見ているようですね。

カメラのマニュアルコントロール機能はXperia 1 IVのウリでソニーらしい部分ですが、レビュアーは全自動撮影機能の高性能化や、より扱いやすい形状などを求めているようです。ソニーらしい個性を残しつつ、より扱いやすい機種の登場を期待したいところですね。