パナソニックはm4/3に若い世代のカメラへの入り口としての役割を期待している

DPReviewに、パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション副社長の山根洋介氏のインタビューが掲載されています。

Panasonic's director of imaging talks S5 II, Micro Four Thirds and the need for small cameras

  • (m4/3の将来について)
    m4/3はフルサイズではできないことを実現できる小型軽量のシステムで、スマートフォンのように常に持ち歩ける小型・軽量カメラへのニーズは、若い世代を中心に高まっていくと思う。m4/3は動物写真家などにアピールをするだけでなく、スマートフォンに慣れた若い世代へのカメラへの入り口としての役割も期待できる(レビュアー注:これがGMシリーズの復活につながるのかどうかについては言及がなかった)。

  • 2022年はミラーレスカメラが金額ベースで市場の75%以上を占め、市場全体の50%以上がフルサイズミラーレスカメラになると予想している。これはパナソニックとって大きなチャンスだ。スチルだけでなく、動画も撮りたいというユーザーが増えており、動画がカメラを持つ原動力になっている。LUMIXはスチルと動画のハイブリッドカメラに焦点を合わせている。スチルと動画のバランスが重要だと思う。
  • パナソニックがターゲットにしているユーザーは、ソーシャルメディアクリエイターだ。
  • 今後はAIがワークフローでますます大きな役割を果たすかもしれない。編集にAIを用いることで、ワークフローがより効率的になるだろう。m4/3とAI技術の融合で、カメラの良さをカジュアルなユーザーにも伝えたい。
  • L マウントアライアンスには、パートナー間で安定した製品の互換性を提供するための情報を共有するものだ。一方、ライカとのL² テクノロジーはより幅広いトピックをカバーするより緊密なパートナーシップで、パナソニックとライカが開発過程全体でリソースと技術を共有する。これらの2つのプロジェクトは完全に別物だ。

  • 位相差AFは、S5 II のアップグレードされた画像処理で画質の基準を達成したと確信することができたため採用した。(レビュアー注:山根氏はS5 II には像面位相差AFによる画素欠損があると述べており、S5 II にはクアッドピクセルAFではない伝統的な像面位相差AFが採用されていることを示唆していた)
  • S5 II 開発開始に合わせて犬を飼い始めた。AFや手ブレ補正の性能を極限まで高めたかったので元気な柴犬を選んだ。柴犬の撮影によってカメラとインターフェースに有益な洞察が得られることに気付いた。かなり土壇場で開発にいくつかのフィードバックをしたが、エンジニアはそれに迅速に対応してくれた。

 

S5 II の発表でフルサイズシステムが盛り上がりを見せているパナソニックですが、山根氏のインタビューではm4/3についても結構言及されていますね。パナソニックは若い世代向けに小型軽量のm4/3システムをアピールしたいと考えているようで、ことによると、GMシリーズのような小型のm4/3機の復活があるのでしょうかね。