ソニーがレーザー網膜投影式ファインダーを採用したコンパクトカメラ「DSC-HX99 RNV kit」を発表

ソニーが、従来のファインダーやモニターでは映像が見えづらかったロービジョン(弱視)の人でも映像が見やすいレーザー網膜投影技術を採用したデジタルカメラ「DSC-HX99 RNV kit」を発表しています。

ソニー、網膜投影カメラキットを発売(ITmedia)

  • ソニーは2月21日、目のピント調節能力の影響を受けにくいレーザー網膜投影式のビューファインダーを自社デジカメと組み合わせたデジカメキット「DSC-HX99 RNV kit」を数量限定で販売すると発表した。一部費用をソニーが負担することで価格を10万9800円に抑えた。
  • QDレーザのレーザー網膜投影技術を応用したビューファインダー「RETISSA NEOVIEWER」(レティッサ ネオビューワ)とサイバーショットシリーズの「DSC-HX99」と組み合わせた。
  • レーザー網膜投影技術は超小型プロジェクターが発するRGBレーザーの微弱な光をMEMSミラー(高速振動する微少な鏡)に反射させ、網膜に直接映像を投影する仕組み。前眼部の状態によらず映像を見られるのが特徴で、従来のビューファインダーやモニターでは映像が見えづらかった、いわゆるロービジョンの人でも写真や動画を撮影しやすくなるという。
  • 「レーザー網膜投影は世界に先駆けて実用化した全く新しい技術。今回の商品によってロービジョンの方々が写真を撮る楽しみ、活動範囲を広げて新しい世界を発見することを期待しています(QDレーザの菅原充社長)」

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最近は網膜投影式のヘッドマウントディスプレイも登場していますが、コンシューマー用のデジカメに網膜投影式のファインダーを組み合わせた製品はこれが始めてでしょうか。このファインダーは網膜に直接投影するため、弱視の方でも見えやすくなるということで、一般的なEVF・OVFやモニタが見ずらい方には朗報かもしれませんね。

また、網膜投影だと乱視や近視・老眼の場合でもそれらの影響を受けずに裸眼で見られるようなので、眼鏡で視力矯正している人にとっても将来的に網膜投影式ファインダーは役に立ちそうな技術ですね。