オリンパス「E.ZUIKO AUTO-T 100mm F2.8」は開放からしっかりした光学性能でオールドレンズ入門に最適なレンズ

OpticalLimitsに、オリンパスが70年代に発売したOMマウント用の中望遠単焦点レンズ「E.ZUIKO AUTO-T 100mm F2.8」のレビューが掲載されています。

Vintage Lens Test: Olympus E. Zuiko 100mm f/2.8

  • OMマウントは1972年に登場したいOMシリーズの一眼レフ用のマウントで、他社がAFに移行した後も2000年代の初めまで使用されていた。
  • このヴィンテージテストで取り上げた100mm F2.8は大量に生産されたことと、比較的シンプルな設計のため中古市場で安価に入手できる。このレンズには4種類(?)のバージョンがあったようだが、今回テストしたのはE.ZUIKOで初期型と異なりマルチコートが施されている。

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  • このレンズは非常に小さく、現代のシンプルな50mm F1.8程度の大きさだ。鏡筒は金属製で品質は期待に違わず素晴らしいものだ。
  • フォーカスリングは絹のように滑らかに回転する。このレンズはフォーカシングを純粋に楽しめるし、EVFの拡大表示でのピント合わせも正確にできる。
  • 歪曲は0.02%と完璧に補正されており、歪みは皆無だ。
  • 周辺光量落ちは開放で1.2EVで中程度だ。周辺光量落ちは開放では目に見えるが、フルサイズフォーマットとしてはそれほど煩わしいものではない。F4に絞ると周辺光量落ちの問題はなくなり、F5.6で解消する。

  • このレンズはオールドレンズの中では比較的新しいもので、解像力にもそれが現れている。解像力は開放から完全に実用になるもので、中央はとても良好な値(very good)で、隅でさえ良好(good)のレベルだ。絞るとF5.6までは徐々に改善し、中央の解像力はほぼ素晴らしい値(excellent)になり、周辺部もシャープだ。回折の影響はF11から現れる。

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  • 倍率色収差は開放時で0.7ピクセルで、F11で1.3ピクセルに上昇する。これは現代の基準でも非常に良好な値だ。
  • 玉ボケは輪郭が目立たず非常に滑らかだが、F4に絞ると絞りの形状が現れる。このレンズの玉ボケの描写の良さには驚かされる。口径食はネコの目状ではなく楕円に近い。後ボケと前ボケはどちらも非常に素晴らしい。
  • 軸上色収差(ボケの色付き)は、多くのオールドレンズ同様に、このレンズも苦戦しているが、F4に絞るとかなり改善され、F5.6でほぼ解消する。

  • 100mm F2.8はきちんとした光学性能とオールドレンズの性格を兼ね備えている「モダンクラシック」なレンズだ。このレンズは開放でもコントラストと解像力が実用になり、F5.6付近では画面全域でかなり印象的な画質になる。歪曲の補正も完璧で、倍率色収差もかなり抑えられている。軸上色収差は目立つ方だが、これは最新のレンズでもあることだ。ボケは開放ではとても美しい。このレンズの魅力は全長5cmを切るその小ささだ。このレンズはオールドレンズのよい出発点になるのは間違いないだろう。

 

OMマウント時代のズイコーレンズは、鏡筒の質感が高くデザインの美しいレンズで、今見てもとても魅力的に感じます。100mm F2.8光学性能は、今から40~50年も前のレンズにもかかわらず、開放からテスト機のα7Rで十分に実用になる解像力が出ているのはすごいですね。ボケも開放ではなかなか綺麗で、これだけ性能が良いとオールドレンズの大きな収差が目的の人には逆に物足りないということもあるかもしれませんね。