パナソニック「LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO」はズーム全域で良好な画質でコストパフォーマンス抜群のレンズ

ePHOTOzineに、パナソニックのLマウント用の新しい広角ズーム「LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO」

Panasonic Lumix S 14-28mm F/4-5.6 Macro Lens Review

  • このレンズは全長89.8mm、最大径84.0mmで塊感のある外観だが、鏡筒はポリカーボネート製なので345gと軽い。ズーミングやフォーカシングで全長は変化しないが、内側の鏡筒はわずかに前後に動く。
  • フードの取り付け部は改良され、緩まないようになった。
  • フォーカスリングは電子式でとても適切な重さだ。AFは速く正確で作動音はほとんどしない。最短撮影距離はズーム全域15cmで、最大撮影倍率は14mmでは0.25倍、28mmで0.5倍で昔のマクロレンズ並に寄れる。これは広角レンズでは珍しいことで、マクロ撮影の幅が広がる。
  • ズームリングはフォーカスリングより重いが、それでも滑らかに動く。

  • 14mmの解像力は、中央はF4ではとても良好な値(very good)、F5.6とF8では素晴らしい値(excellent)、F11からF22ではとても良好な値(very good)だ。隅はF4で良好な値(good)、F5.6からF11でとても良好な値(very good)、F16で良好な値(good)、F22でそこそこの値(fair)だ。

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  • 18mmの解像力は、中央はF4.5とF11では素晴らしい値(excellent)、F16とF22ではとても良好な値(very good)だ。隅はF4.5で良好な値(good)、F5.6からF16でとても良好な値(very good)、F22でそこそこの値(fair)だ。

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  • 24mmの解像力は、中央はF5.1とF8では素晴らしい値(excellent)、F11とF22ではとても良好な値(very good)だ。隅はF5.1からF16でとても良好な値(very good)、F22で良好な値(good)だ。

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  • 28mm の解像力は、中央はF5.6からF22の全ての絞り値でとても良好な値(very good)だ。隅はF5.6からF16でとても良好な値(very good)、F22で良好な値(good)だ。

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  • このレンズの画質はズーム全域で非常によく維持されており望遠側でも低下しない。
  • 倍率色収差は私が知る限りの自動補正の設定を全てオフにして計測しているが、色収差は信じられないほど優れているので、何らかの補正がかかっている可能性があるかもしれない。28mmでF16とF22に絞った時を除けば色収差の兆候は全く見られない。
  • 歪曲は14mmで-1.91%、18mmで-0.12%、24mmで-0.13%、28mmで-0.15%と全域でわずかなタル型で、歪曲収差の少なさは特筆すべき点だ。
  • ボケは控えめと表現するのが一番適切だろう。
  • フレア耐性は画面内に明るい光源がある場合でも実に優れている。ゴーストが発生する場合はあるが、ゴーストを見つけるには仔細に探す必要がある。
  • 周辺光量落ちは特に14mm開放で-1.7EV、28mm開放で-1.5EVで開放時には目に見えるが、必要なら補正できる。
  • 価格は699ポンドで、コストパフォーマンスは抜群に見える。

  • このレンズは比較的軽量コンパクトで、価格も魅力的だ。開放F値は控えめだが、これは他の長所を活かすためのトレードオフだ。パナソニックがズーム域をワイド側に拡張し、フードが緩まないように再設計したのは良い決断だ。このレンズを大いに気に入っており、エディターズチョイスにも選んでいる。
  • 良い点:素晴らしい解像力、スムーズなハンドリング、フレアが良く抑えられている、色収差が非常に少ない、防塵防滴、軽量で比較的コンパクト、素晴らしいコストパフォーマンス、速く正確でほぼ無音のAF、近接性能が高い、歪曲が小さい。
  • 悪い点:いくらか周辺光量落ちがある。

 

パナソニックの新しい広角ズームは軽量コンパクトで比較的安価なレンズですが、光学性能は開放から実用的なもので、コストパフォーマンスはかなり良さそうです。超広角は画面に光源が入りやすいので、逆光耐性が優れているのもポイントが高いですね。また、最大撮影倍率が0.5倍とかなり寄れるので、面白い超広角のマクロ写真が撮れそうです。