ePHOTOzineに、パナソニックの20mmスタートの広角よりの標準ズーム「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6」のレビューが掲載されています。
・Panasonic Lumix S 20-60mm F/3.5-5.6 Lens Review
- 鏡筒は防塵防滴で、プラスチックが多用されているおかげで350gと非常に軽量だ。
- フォーカスリングは電子式で、少し重めだが滑らかに動く。インナーフォーカスなので、フォーカシングでレンズの全長は変わらない。
- AFは速く正確でほぼ無音だ。最短撮影距離は20~26mmでは0.15m、60mmでは0.4mで、最大撮影倍率は0.43倍と1/2倍に近く、とても満足のいくものだ。
- フォーカスブリージングは抑えられており、これは特にビデオグラファーには有用だ。
- ズームリングはかなり重いが、まずまず滑らかだ。下に向けてもズームの自重落下は見られない。望遠側にズームするとレンズは繰り出す。
- 20mmの解像力は、中央はF3.5からF16で素晴らしい値(excellent)でF22ではとても良好な値(very good)だ。隅はF3.5からF16でとても良好な値(very good)で、F22ではそこそこの値(fair)だ。
- 24mmの解像力は、中央はF3.8からF16で素晴らしい値(excellent)でF22ではとても良好な値(very good)だ。隅はF3.8とF4でとても良好な値(very good)、F5.6とF8で素晴らしい値(excellent)、F11とF16ではとても良好な値(very good)、F22ではそこそこの値(fair)だ。
- 35mmの解像力は、中央はF4.5からF16で素晴らしい値(excellent)でF22ではとても良好な値(very good)だ。隅はF4.5でとても良好な値(very good)、F5.6とF8で素晴らしい値(excellent)、F11とF16ではとても良好な値(very good)、F22では良好な値(good)だ。
- 60mmの解像力は、中央はF5.6からF11で素晴らしい値(excellent)、F16とF22ではとても良好な値(very good)だ。隅はF5.6でとても良好な値(very good)、F8とF11で素晴らしい値(excellent)、F16とF22ではとても良好な値(very good)だ。
- 解像力に関してはこのレンズは見事な性能で、ズーム全域で鮮明な画像が得られる。とても印象的だ。
- 倍率色収差は、知っている限りの補正の設定をオフにして計測した。中央の色収差はゼロに近いが、周辺部は絞り値によって1ピクセルを超える。しかし、この値はこの焦点域のズームとしてはかなり良好な結果で、大部分の用途では問題になることはないだろう。
- 歪曲は20mmで-1.05%、24mm と35mmで-0.04%、60mmで-0.10%とごくわずかなタル型だ。
- ボケは際立っているというほどではないが、この種の小口径のレンズとしては良好で、雑然とした背景でも心地よく見える。
- 厳しい逆光でもフレアやゴーストはほとんど発生せず、逆光耐性の問題はない。
- 周辺光量落ちは20mm開放で-0.6EV、60mm開放で-1.2EVと極めて穏やかで、ほぼズーム全域で四隅の落ち込みは目立たない。
- 価格は619ポンドでコストパフォーマンスは優れているように感じる。
- 20-60mm F3.5-5.6は手頃な価格だが、軽量コンパクトでAFのレスポンスも良く、光学性能の落ち込みも見られない優れたレンズだ。また、防塵防滴・耐低温、マクロ性能など備えており、旅行用レンズとしてもポテンシャルも高い。特に価格が安価なので、エディターズチョイスに選ぶのは必然だろう。
- 良い点:全体的に素晴らしい解像力、防塵防滴・耐低温、中央の色収差がほとんどない、隅の色収差が良く補正されている、周辺光量落ちが少ない、歪曲がほとんど見られない、素晴らしいハンドリング、速く正確なAF、フォーカスブリージングが少ない、ほとんどフレアが出ない、素晴らしい価格。
- 悪い点:最小絞りが(F22に)制限されている、レンズ内手ブレ補正が非搭載。
20-60mm F3.5-5.6は比較的安価なレンズで、かつ20mmスタートの設計の難しいレンズにもかかわらず、光学性能はズーム全域で優秀で非常に出来の良いキットレンズという印象です。
このレンズがあれば、風景やvlogの自撮り撮影なども多くのケースで広角ズームに付け替えることなくこなせそうで、Lマウントユーザーはこれ1本持っているとなにかと便利に使えそうなレンズですね。
keykey
SL2につけて使っていますが、軽く小さめなのと、広めの広角から標準までカバーするあまりないこの焦点距離が非常に便利です。
f3.5スタートなので、明るくないのが欠点ですが、SL2は非常にボディ内手振れ補正が効くので、夜景でも問題なく使えました。
ただ、こんなに光学性能が優秀だという印象はなかったです。VARIO-ELMARIT 24-70mm f2.8も持っていて、こちらが優秀なので、いつもサイズ(軽さ)を取るか、解像力を取るかで迷っています。今度、同条件で撮り比べてみようかと思いました。
キワモノ好き
S5のキットレンズとして入手しましたが、最近増えてきた広角側が24mmより広い標準ズームレンズの先鞭をつけた、良いレンズだと思います。ジンバルに載せて動画を撮るにも、風景を撮るにも便利でした。
フードが当たるような距離でピントが合う程度に寄れるのも良いですね。
しかし何故今更このレンズの評価を…?
店員
S5Ⅱのレビューと同時公開だから、20-60mmの方はキットレンズで入手したからついでにレビューしてみようって感じじゃないかと。
Far
初代S5をレンズキットで買って使っていますが逆光には弱いですよ。
35mm域で画面には入っていなくても、太陽の位置によってゴーストが出ます。
「値段の割に」という事かも知れませんが、「逆光耐性の問題はない」という評価は納得できません。
3月に出る14-28もこのレンズと同じシリーズなので、同程度の逆光耐性と考えられる為 予約を躊躇しています。
gfnahj
これからのズームレンズは20mmスタートがスタンダートになる。フジフィルムもこういうの出してくれよ。
ウォルサム
ソニーの20mm始まりとは逆で、ワイド側で寄れるのがこのレンズの特徴です。
LUMIX Sはテレマクロが必要であれば24−105、ワイドマクロが欲しいならこちらという使い分けができるので、立体感のある描写を追求した24−70と合わせ、表現に合わせて標準ズームをはっきり使い分けられるのがメリットだと思っています。
ねこすきー
S5IIダブルキットで購入して使い始めましたが、非常に使い勝手の良いレンズです。
こういった広角スタートが10や、それ以下(MFTのOlympus8-25mmのような)始まりは使い勝手が良いですね。
ただ欠点と言えるのが、ジンバルに載せて手軽に使う際、基本的によう手でズームリング回すのですが、ジンバルで水平傾くほどのズームの重さ。
超広角は別に買うので、値下がりした16-35か3月発売の14-28か迷います。
MFTと違って16-50なんて光学的に無理だろうなぁ…。