ニコンのPFレンズを採用した「600mm f/5.6」「1000mm f/8」「400mm f/4.5」の特許出願

ニコンが「600mm f/5.6」「1000mm f/8」「400mm f/4.5」などの実施例を含む回折光学素子(PFレンズ)を使用し良好な光学性能を持つ望遠レンズの技術に関する特許を出願しています。

IP Force

  • 出願人:株式会社ニコン
    公開番号:P2023023323
    出願番号:P 2021128741
    公開日:2023-02-16
    発明の名称: 光学系及び光学機器
  • 【課題】良好な結像性能を持った光学系及び光学機器を提供する。
  • 従来、回折光学素子を用いて小型化された光学系が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1は、さらなる光学性能の向上が要望されているという課題があった。 以下、好ましい実施形態について図面を参照して説明する。

  • 実施例1(600mm F5.6 PF)
    焦点距離 585.0002
    Fナンバー 5.7100
    半画角 2.10557
    像高 21.6
    全長 309.4549
    バックフォーカス 95.6894

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  • 実施例3(1000mm F8 PF)
    焦点距離 999.99972
    Fナンバー 8.1600
    半画角 1.22886
    像高 21.6
    全長 419.0888
    バックフォーカス 84.30629

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  • 実施例5(800mm F6.3 PF)
    焦点距離 779.93334
    Fナンバー 6.4201
    半画角 1.56305
    像高 21.6
    全長 393.4548
    バックフォーカス 63.44872

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  • 実施例6(400mm F4.5 PF)
    焦点距離 390.019
    Fナンバー 4.600
    半画角 3.14
    像高 21.6
    全長 247.546
    バックフォーカス 45.26893

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ニコンはPFレンズを使用した800mm f/6.3を既に製品化していますが、実施例のようなその他の焦点距離のPFレンズも検討しているのかもしれませんね。

1000mm f/8はPFレンズを使用して全長が約40cm(Zマウントのフランジバック分を引いた値)と非常にコンパクトに抑えられており、製品化されたら魅力的なレンズになりそうです。

600mm f/5.6 PFは以前から何度か登場が噂されたレンズで、600mm f/4クラスに比べると大幅にコンパクトなので、登場すれば人気になるかもしれません。

400mm f/4.5はPFレンズを使用していない同じスペックのレンズが製品化されているので、400mm f/4.5 PFの製品化はなさそうな気がしますが、同じスペックのPFレンズがもし登場したら、既存のレンズとサイズや光学性能の違いなどを比べてみたいところですね。