キヤノン「RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM」は広角Lズームに匹敵する解像力

DigitalCameraWorldに、キヤノンの普及型の広角ズーム「RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM」のレビューが掲載されています。

Canon RF 15-30mm F4.5-6.3 IS STM review

  • RF15-30mm F4.5-6.3はこの種のレンズとしては小さく、重さは390gと羽毛のような軽さで、超広角ズームとしては非常に扱いやすい。
  • このレンズの最短撮影距離はAF時は0.28mと普通だが、MFでは0.128mで、最大撮影倍率は0.52倍と高倍率なマクロ撮影ができる。
  • 5.5段分の手振れ補正(IBISと協調で7段分)は、小口径のレンズなので暗所では大きな効果を発揮する。特にIBIS非搭載機では有用だ。
  • 鏡筒は高品質のプラスチック製(マウントは金属製)で、品質は非常に優れている。フィルター径は67mmと超広角ズームとしてはかなり小さい。他の非Lのレンズ同様、防塵防滴ではなくフードは別売りだ。
  • AFはリニアステッピングモーターで、スチルでは素早く動画では滑らかだ。作動音はほとんどしない。

  • 実写テスト:開放からズーム全域で画面の周辺部まで解像力は非常に良好だ。ズームの広角端の隅でもきちんとした性能が維持されており、この点で単焦点のRF16mm F2.8 STMを凌駕している。色収差は画面の隅では目立つが、自動補正可能だ。
  • 実写テスト:ゴーストとフレアはかなり抑えられているが、別売りのフードに投資する価値は十分にある。歪曲は非常に大きなタル型で自動補正に頼っており、補正を切ることはできない。周辺光量落ちも最短撮影距離付近では非常に大きいが、自動補正で実用的な性能になる。

  • ラボテスト(解像力):近距離のテストチャートの撮影では、RF15-30mm F4.5-6.3は遥かに高価なRF14-35mm F4LやRF15-35mm F2.8Lと同じくらいシャープだ。広角側でのラボテストのスコアは画面の隅では良くないが、これは広角レンズではよくあることだ。

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  • ラボテスト(倍率色収差):主に15-24mmのズーム域で周辺部や隅に色ズレが発生するが、自動補正や現像時の補正が可能だ。
  • ラボテスト(歪曲):歪曲の自動補正は無効にできないが、RAW現像時に歪曲の補正を無効にすると、ズームの広角端ではRF14-35mm F4LやRF16mm F2.8と同程度の非常に強いタル型の歪曲が見られる。最上位モデルのRF15-35mm F2.8Lは自動補正のかけ方が弱い。

  • RF15-30mm F4.5-6.3はフルサイズ対応の超広角ズームとしては小型軽量で、RF14-35mm F4LやRF15-35mm F2.8Lよりも遥かに安価だ。このレンズはコンパクトだが、光学手ブレ補正といくつかの高級素材を使っている。防塵防滴ではなくフード別売なのが難点だが、造りが良く、ハンドリングや光学性能は価格に見合うだけの価値があるものだ。
  • 良い点:超広角ズームとしてはコンパクト、カスタマイズ可能なフォーカスリング、5.5段分の光学手ブレ補正。
  • 悪い点:防塵防滴ではない、フードが別売り、F4.5-6.3は暗い。

 

RF15-30mm F4.5-6.3は軽量コンパクトで比較的安価なレンズですが、解像力テストの結果は2本の広角Lズームと同等ということなので、コストパフォーマンスは抜群と言ってよさそうですね。

このレンズはかなり寄ることができ、また、それほど大きくないサイズのフロントフィルターが付けられるので、かなり使い勝手はよさそうです。