富士フイルム「XF30mmF2.8 R LM WR Macro」は画質もハンドリングも素晴らしいレンズ

ePHOTOzineに、富士フイルムの標準マクロレンズ「XF30mmF2.8 R LM WR Macro」のレビューが掲載されています。

Fujifilm Fujinon XF 30mm F/2.8 R LM WR Macro Lens Review

  • このレンズは重さはわずか195g、全長69.5mmと非常にコンパクトだ。フォーカスリングは電子式で滑らかで心地よく動く。このレンズのハンドリングは素晴らしく、カメラとのバランスも良好だ。
  • AFはリニアモーターによる駆動で速く滑らかで正確だ。極めて近距離の撮影でもMFに切り替える必要は全くなかった。フォーカスブリージングは最小限に抑えられている。

  • 中央の解像力は開放から抜群で、F2.8からF11に至るまで素晴らしい値(excellent)、F16とF22でもとても良好な値(very good)だ。隅はF2.8とF4でとても良好な値(very good)、F5.6からF11で素晴らしい値(excellent)、F16でとても良好な値(very good)、F22で良好な値(good)だ。このレンズは全体的に優れた性能だ。

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  • 色収差は中央も隅もゼロに近く、色ズレが目立つ可能性はほとんどないだろう。
  • 歪曲は-0.07%で、ほとんど真っ直ぐだ。これは複写で用いられることが多い短い焦点距離のマクロでは望ましい特性だ。
  • 逆光耐性は全体的に問題はなく、画面の隅に強い光源があってもゴーストはほとんど見られず、コントラスト低下の兆候は全く見られない。
  • ボケは滑らかでゆったりしており、最高レベルではないにしても、とても満足のいくものだ。このボケはとても印象的で、レンズの高い解像力によってボケ味が損なわれていない。
  • 周辺光量落ちは開放で-1.3EVととても妥当なもので、開放ではわずかに周辺の暗さが目につく場合もあるかもしれないが、煩わしいものではない。
  • 価格は599ポンドでレンズの品質を考えると適切だと思われる。

  • 望遠マクロの利点を否定はしないが、より短い焦点距離のコンパクトなマクロレンズにも間違いなく居場所がある。特に書類などの複写では撮影がしやすい。アウトドアの生物の撮影では、より焦点距離の長いレンズの方が適しているかもしれないが、仕事の内容に応じて最適な道具を使えば撮影はずっと簡単になる。XF30mmF2.8は、非常に素晴らしい画質とハンドリングを実現している。短い焦点距離のマクロが好きな人には、間違いなく強く推奨できるレンズだ。
  • 良い点:優れたシャープネス、画面全域で非常に均一な解像力、色収差がゼロに近い、周辺光量落ちが少ない、歪曲の補正がほぼ完璧、良好な造り、速く静かなAF、素晴らしい絞りリング、防塵防滴仕様、軽量コンパクト。
  • 悪い点:手ブレ補正非搭載。

 

XF30mmF2.8は中央は開放から抜群の解像力ですね。隅はF4までは中央よりも少し解像力が低くなりますが、それでもvery goodの値なので十分な解像力と言ってよさそうです。マクロレンズはカリカリっとした描写のレンズが多いですが、このレンズは少し柔らか目の描写でボケも綺麗なので、人物を含む幅広い被写体に対応できそうで、寄れる標準レンズとして活躍してくれそうです。