「EOS R8」のセンサーは表面照射型にもかかわらず裏面照射型と互角の性能

DxOMarkに、キヤノンEOS R8のセンサースコアとレビューが掲載されています。

Canon EOS R8 Sensor test

機種 総合スコア 色再現 ダイナミックレンジ 高感度
EOS R8 93 24.5 14.7 3295
EOS R6 90 24.2 14.3 3394
EOS R5 95 25.3 14.6 3042
EOS R3 96 25 14.7 4086
EOS RP 85 24.3 11.9 2977
α7 IV 97 25.4 14.7 3379
α7C 95 25 14.7 3407
S5 94 25.1 14.5 2697
Z6II 94 25 14.4 3303
  • EOS R8の2420万画素センサーはDxOMarkのスコア93を達成しており、これは全体で10位、キヤノンのセンサーでは3位だ。このスコアはEOS RPの85を大きく上回り、EOS 1Dx IIIをも上回っているが、EOS R5とR3のスコアをわずかに下回っている。
  • このセンサーが最も強いダイナミックレンジは、ベース感度で14.7EVに達しており、これはハイエンド機のEOS R5やR3と同等の値となっている。このセンサーのダイナミックレンジはISO100-400の低感度領域でも素晴らしい。色再現も高い値だ。高感度のスコアは、R8はR5とR3の間に位置する。

  • 色再現のテストでは、R8はISO51200まではα7CやZ6IIにわずかに遅れを取っているが、ISO102400と204800の超感度ではソニーとニコンを凌駕しており、表面照射型センサーを採用していることを考えると、これは非常に優れた結果だ。
  • ダイナミックレンジは特に低~中程度の感度で予想を超える素晴らしい性能で、特にISO100-400の範囲では、α7CやZ6IIよりも優れており、ISO200-400では、R8に1EV以上のアドバンテージがある。ISO800ではα7CがR8に0.25EV優っているが、これはごくわずかなアドバンテージにすぎない。裏面照射型センサーが表面照射型よりも強いのは高感度領域だが、高感度でもR8とα7Cは0.1~0.2EVのごくわずかな違いしかない。ただし、ISO204800ではα7Cは+0.8EVリードしている。
  • 高感度(ローライトISO)のスコアは3295で、これはニコンZ6IIと同等で、α7Cと較べても0.05EVしか差はなく、実質的に無視できる。R8はISO5120で最低画質の基準値の20dbを下回るが、これはライバルの裏面照射型センサーとほぼ同じ値で、キヤノンのセンサーテクノロジーいかに性能を伸ばしてきているのかが分かる。

  • 結論:R8は、当初は表面照射型センサーの採用が弱点に見えたが、我々のテストではR8のセンサーが非常に高画質なのは明らかで、色再現やダイナミックレンジは裏面照射型センサーに匹敵するほどだ。しかも、これは低感度のピーク値だけでなくISO全域で測定した結果だ。キヤノンが表面照射型センサーでこれだけの性能アップを実現した理由は不明だが、このような競争を目にするのは良いことだ。

 

EOS R8のセンサーはRPのセンサーからダイナミックレンジが2.8EVと大幅に改善しており、R6のセンサーと比べても0.4EVの改善が見られます。このセンサーは表面照射型ですが、ダイナミックレンジはトップクラスで、裏面照射型センサーのライバルと互角なのは素晴らしいですね。

高感度性能もこのクラスのライバルと同レベルで、全く問題なさそうです。ただ、色再現の値だけは、α7CやR3などの裏面照射型センサーの方が若干上回っているようで、これが総合スコアのわずかな差につながっているようです。