ペンタックスは手巻きのコンパクトなフィルムカメラを検討中

Barfoutに、ペンタックスのフィルムカメラプロジェクトに関する座談会が掲載されています。

BARFOUT (found via Pentax & Ricoh Rumors

  • 何年か前から若い人たちが自発的にフィルムカメラを使うようになったが、そのための環境が整っていない。そこで、私たちにできることは何かと考えると、新しいカメラを作るということに行き着く。カメラがもっと身近になれば、業界や環境が少しでも良くなるのではと思い、このプロジェクトを立ち上げた。
  • 古い(フィルムカメラの)設計図をCADに落とし込み、3D化して設計の参考データを作成する作業を行っているが、自分たちだけでは理解できないことがたくさんある。そのため、退職したフィルムカメラの開発に携わっていた技術者に当時の開発内容については現在もアドバイスを貰っている。この技術を次の世代に伝えていかなければ、将来発展することはないと思う。
  • 最初に会社の会議室でこの企画を発表したときは、みんな固まった(笑)。今、フィルムの世界がどうなっているのか、悲しんでいる人がたくさんいる。それを説明しているうちに、「これならできるかも」となり、やがて経営トップも巻き込んでいった。社長の赤羽昇は「ペンタックスを、『またおかしなことをやっている、でも、それでいいんじゃないか』と思われるような、キュートなブランドにしたい」と常々口癖のように言っていた。
  • 当初から、当社の製品、あるいは過去の名機を模したものを再現しようとは思っていなかった。まず、若い人に楽しんでもらいたいので、コンパクトなものがいいと思う。ただ、すべてを自動にして、『ボタンを押せばきれいに撮れる』というのは違う。そういった意味でも、真新しい手巻きカメラを検討している。
  • 手巻きカメラの開発は本当に大変で、モーターを搭載して自動巻きのカメラを作った方が楽な場合もあるが、手巻きという行為は、フィルムならではの特別な行為だ。そしてそれは、若い人にも体験してもらいたいものだ。(以上、リコー鈴木氏の発言より)

 

昨年の12月に発表されたリコー(ペンタックス)のフィルムカメラプロジェクトですが、ワインダーの入っていない手巻きのカメラが検討されているようですね。確かにフィルムの巻き上げはデジカメでは味わえない操作感なので、リコーがターゲットにしている若い人たちは新鮮に感じるかもしれません。

また、以前に公開されたフィルムプロジェクトの動画では「まずはコンパクトカメラ、次にハイエンド、ゆくゆくはフルメカの一眼レフ」と述べられていたので、フィルカメラの第一弾はハイエンドではない比較的低価格な手巻きのコンパクトカメラになる可能性が高そうですね。