ソニー「ZV-E1」のAI機能は画質を損なうことなく非常に上手く機能する

CineDに、ソニーの新しいVlogカメラ「ZV-E1」のローリングシャッター速度の計測結果を含むレビュー記事が掲載されています。

Sony ZV-E1 Review

  • このカメラの機能全般について強調しておきたいことは、液晶画面上で選択しクリックするだけで簡単にアクセスできることだ。ソニーは、主要な機能のいくつかをメニューから取り出し、画面に表示することで、非常に素早く快適にアクセスできるようにした。これは非常に素晴らしいことだ。
  • 公式にデュアルISOとはアナウンスされていないが、低照度の撮影ではα7S III と同様にISO640とISO12800が最も綺麗になることがわかる。
  • ローリングシャッターの性能は4K25pで8.4msで、これはα7S III(8.7ms)と似たようなものだ。
  • AFは認識される被写体が新たに追加され、使い勝手が良くなっている。顔が完全に隠れている場合でも非常に上手く機能する。
  • フォーカスブリージング補正は良好に機能し、被写体間のピントの移動は非常にスムーズだ。
  • このカメラの本当に大きなニュースは、被写体がどこにあってもカメラが中央に配置しようとする「フレーミングスタビライザー」と、カメラが自動的にクロップする「オートフレーミング」の2つのAI機能だ。

  • 完璧なカメラはないので心配な点を述べると、一番はオーバーヒートだ。標準設定では、カメラが非常に早くシャットダウンしてしまうことに驚いた。記録時間を長くするには「高」の温度設定を使用することを勧める。
  • もう一つの問題点は音質だ。私の使用しているカメラが不良品かどうか分からない点には気を付けなければならないが、正面からの音声を録音しようとするとヒスノイズの多さで音声が使えない。オーディオ出力タイミングをリップシンクに変更すると改善されるが、録音レベルを上げるほどこの現象は顕著になる。
  • 動画撮影時にMモードを使用する場合、デフォルトで「ソフトスキン」設定が有効になっていることに注意が必要だ。この機能は一部の地域で人気があるが、万人向けではない。ソニーがアップデートでこの設定を変更してくれることを期待する。

  • ZV-E1はカメラの性能と使い勝手、ターゲットとするブイロガー向けの機能とのバランスを上手く取っている。高感度性能はα7S IIIと同様で常軌を逸した性能だ。AI機能は、画質を大きく損なうことなく非常に上手く機能する。
  • ZV-E1の登場で1300ユーロ/ドル高いα7S III の立ち位置がどうなるのだろうか? あまり良い居場所はないと思う。α7S III は販売的に難しい立ち位置になるかもしれない。

 

ZV-E1は画質やローリングシャッターのスキャン速度などの基本的な部分はα7S IIIから受け継いでいるようですが、AIを使った機能を組み合わせることで、より手軽に見栄えのする動画が取れるカメラに仕上がっているようですね。

オーバーヒートに関しては、標準設定では驚くほど早くシャットダウンすると述べられているのが気になるところですが、温度設定を「高」に設定して普通に使えるなら大きな問題はなさそうです。とは言え、長回しにはあまり向かなそうですね。あと、音声のノイズに関しては故障なのか、他の個体でも起きるのかが気になるところです。