リコーは「K-3 III Monochrome」ではなく「GR III Monochrome」を作るべきだった

DPReviewに、リコーのモノクロカメラ「PENTAX K-3 Mark III Monochrome」に関する意見記事が掲載されています。

Did Ricoh put a monochrome sensor in the wrong camera?

  • 最近、リコーイメージングは「ライカM11 Monochrom」の数時間前に7000ドルほど安い「PENTAX K-3 Mark III Monochrome」を発表して我々を驚かせた。

    カラーフィルターの無いモノクロ専用モデルは高感度撮影時の色ノイズが無いことや、1段分光量が増えることなど、大きなメリットがある。しかし、正直言って、ペンタックスはそのようなカメラを作りそうなブランドではなかった。これはリコーが今やブティックカメラメーカー(小規模なカメラメーカー)であることを示している。

    しかし、もしリコーがファン層のために変わったカメラを作ろうとしていたのなら、リコーはとても重要な機会を一つ逃してしまった。リコーは「GR III Monochrome」を最初に作るべきだった。

    GRは最初からマニアのためのカメラだった。GRは撮影が簡単でありながら、素晴らしい結果を出せる驚異のツールだ。ストリート写真で活躍するGR IIIにモノクロセンサーを搭載することで、ユーザーは暗所での撮影が現実的になり、森山大道のような撮影スタイルを真似ることができる。K-3 IIIのようながっしりした一眼レフは片手での素早い撮影には向いていないので、モノクロバージョンは頭を悩ませる。

    一眼レフの光学ファインダーで撮影すると、最終的な画像でどのように見えるか知ることができないし、また、一眼レフカメラは(大きく重いために)ライブビューでスマートフォンのように目の前で構えるのが難しいので、GRのようなライブビューを使用するカメラの方がモノクロ撮影では優れた撮影体験になるだろう。

    そして、K-3 III にはクロップセンサーの問題がある。ペンタックスの素晴らしいレンズ群は歴史的に愛されてきたものであれ、最近のビンテージFA Limitedシリーズであれ、フルサイズ用に作られたものだ。GRはカメラ専用に設計された28mmまたは40mm相当の高品質レンズが手に入り、クロップの計算は必要ない。素晴らしいFA31mm F1.8 Limitedでモノクロで撮影したいが、K-3 III の46mmの奇妙な焦点距離では撮りたくない。

    リコーはGR III のモノクロ版を作るべきだろうか? コメントで聞かせて欲しい。

 

当サイトのコメントでは、K-3 III Monochromeではモノクロのライブビュー画面ではなく、光学ファインダーでそのままの状態で被写体を確認できることを評価する声が多かったように感じますが、DPReviewのレビュアーは逆にモノクロのライブビューで画面で結果を確認しながら撮る方が優れた撮影体験になると述べているのが面白いところですね。

GRシリーズのモノクロバージョンに関しては、暗所でのストリートでのスナップ等、K-3 III Monochromeとはまた別の写真が撮れそうなので、GRはGRでモノクロ版を製品化して欲しいところです。